今年はクナイスルカーボに乗っています。

クナイスルカーボ

カーボ自体のカタログがないようなので、いくつかリンクさせていただきます。ちなみに写真の板はかなり前の、サンドイッチ構造のモデルです。現行品はX型の補強がついたキャップ構造で、メーカー側は地味なマイナーチェンジを重ねています。

KNEISSLとかいて、クナイスルとよみます。Bigfootで有名です。僕の印象では、堅実で地味な会社かなと思います。製品に自信があり、ムダに広告費をかけないことに好感が持てます。出版社で言うと、みすずとか、晶文社みたいなイメージです。すごいわかり難い例えだけど。

その他の質問と回答として、使い方がのっていますね。クナイスル板の紹介がされているサイトです。実施に入手しようと思っても、実はすでに売りきれてるらしい。でも流通在庫の形で店頭にはあるでしょう。

神田とかで探して見てください。YAHOO!オークションのアラートに、「カーボ」とでもいれておけば、そのうち見つかるかも知れません。僕のは気に言っているのでしばらく出しませんけどね。相場は普通のスキーボード、ファンスキーより少し高いようです。ビンディングが通常のスキー用になるので、値段が上がってしまうのかもしれません。スキーボードでも、同じような性能の板があります。性能はGravityと変わらないと思います。多分、ファンマシーンも同じような性能だと勝手に思っております。

ロシアでも人気?らしいですね。見たついでにだれかレビューしといてください。こちらには、HEADの板を含めたレビューがあります。「スペシャルスキー」のボタンをクリックして、がんばって読んでください。物足りない人はもっとがんばってみましょう。ついでに投票してみますか?しかし、BIGFOOTオリジナルはワールドワイドに人気であります。

ダイの大人が喜んで乗る板ではないのかもしれません。あくまでセカンド板、スキーのポジションを直すためや、カービングスキーの練習用、または奥さんの板といった扱いが、世間では一般的なのでしょう。しかし、もったいない。カービングスキーの練習が出きるということは、カービングしやすいのです。また、100cmで解放ビンディングがつく板はすくなく、脚を大切にしたいスキーボーダーにお勧めです。

この板の真髄は、バランスの良さだとおもいます。適度なしなりがあり、きちんと踏んでつかえる数少ないスキーボードです。サイドカーブ簡単に使いこなせ、小回りからロングターンまで快適にこなせます。また、板の長さからスキーボードそのままの感覚であつかえる点は、とくに声を大にして言いたい。しかも自重があるためある程度加速しても安定します。慣性の法則なのか、板が雪面の荒れを拾ってぶれることもありません。僕は個人的に「ちびっこカービング」板とよんで楽しんでいます。

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100cmだからどう変わったかというと、あまり変わりません。左の写真で比較している板は、79cmです。左の短い板が、Kneissl Bigfoot360、右の長いほうがKneissl CURVOです。カーボと360 メーカーを同じにしたためか、操作感はほぼ同じです。両方ともサイドカーブの形状、板のフレックスを利用する設計がなされていますし、もしかしたら設計者が同じ人なんじゃないかなと思うくらい、使い勝手が一緒です。

CURVOは、私が自分でプレートをいれたため、金具を板に直接つけたときよりもシナるようになっています。板自体の見た目はまるきり違いますが、使ってみるとどちらも同じように扱えます。見た目のギャップにくらべて操作感が一緒なので,板を見れば見るほど不思議な感覚におそわれます。

正直、いちど長いほうに乗ると、短いほうに乗りかえられなくなります。荒れた雪面ではこの傾向が顕著です。幅の広い板は、雪面の荒れをすべてひろってしまいます。スキーボードは一般スキーの板よりも薄く軽くできています。ですから雪面からの振動を逃がす方法がなく、拾った振動はすべて脚への負担となってしまうのです。

それゆえか、最近のスキーボードの多くが99.9cmになったようです。店頭で持ってみるとわかりますが、最近の板は少し重く、高速滑走時の安定をねらっているように感じます。軽くて、固い板はやはり扱い難いのかもしれません。

クナイスルカーボ

短い板も午前中の荒れていない時間なら何ら問題はありません。足裏感覚がそのまま伝わる扱いやすさ、トリックのしやすさは捨てがたいものがあります。たとえば狭いスキー場や混雑したところで滑るとき。一緒に滑走する人がそう速くないとき。そんなときには、私は相変わらず80cm未満の短い板で滑ろうと思います。ただ、空いているひろいスキー場で滑滑るときには、100cmのCURVOで好きなようにクルージングするとおもいます。道具ですから、使い分けが肝心ですね。

私のCURVOは、オリジナルの板のしなやかさに加え、プレートをはさんだため、劇的に振動がありません。開放金具と板の自重があるので、すこしくらいの荒れは突っ切ってしまいます。国産は拾ってしまう道路の段差を重いドイツ車が拾わないようなものです。ある程度の侍従は必要です。その上で、プレートが振動を押さえますから、いままで軽い板ばかり乗ってきた私には劇的に安定したとかんじられます。ちょうど軽自動車とクラウンぐらいの差があるといってもい意杉ではないでしょう。

最近ではHEADが120cmの入門用の板を投入してきました。ATOMICも同様に、以前から120cmのミニ・カービングを作っています。KNEISSLは、100cm以外に130cmCURVOも作っています。今まで短かったLINEは伸ばし、一般メーカーは短くなってきています。このままスキーとスキーボードの境目が曖昧になるのでしょう。それはそれで、いいことです。タコツボから這い出て自由になるのもスポーツの楽しみだと思います。

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開放ビンディングは必要なものでしょうか?いろんな意見がありますが、どうなんでしょう。やはり、開放したほうがいいのでしょうか。個人的には、最近になって、あったほうが良いように思うようになりました。以前は板が重くなるのをデメリットとしてとらえておったのですが、実際に開放金具を使ってみると、金具分の重量増加なんて、あまり関係ありません。むしろ解放機能つきの金具使ったほうが、自重がふえて板が安定するくらいです。

簡易ビンでは危険だ、とはおもいません。転倒時板を抜く技術があれば安全でしょう。転んだ際は板を雪面からはなすこと。これさえ守れば早々怪我はしないとは思います。たしかにスピン系や3Dエアをするのなら、場合によっては外れない金具も必要なのでしょう。しかし一般レベルで言えば、開放金具のほうが安心のように思います。

たとえば10kmしか出ない老人用電動カーに、シートベルトはありません。必要ないからです。そう速く滑れないスキーボードに開放ビンディングがつかないのは、これとおなじ理屈なのかなとおもいます。反対に、アウトバーンを走る欧州車は、シートベルトとエアバッグ、ついでにドア内蔵の鋼鉄製サイドビームが必須になるのです。

100cmのCURVOと79cmのBigfoot360を乗り比べて見ました。乗ってみて、100cmをはさんだ2つの板では、設計時の想定速度が違うのではないかと感じました。CURVOはスピードが乗っても板がついてきます。中速域だからこの重さでよいのだ、と思う瞬間があります。持った感覚やリフトでの重さを基準とするのではなく、滑走時に重いかどうかで考えるのがまっとうなのでしょう。反対に、軽すぎるのか、360のほうは雪面のこまかな荒れを全部拾って、脚が疲れます。

金具に関しては、転んでも外れる安心感が、落ちついた操作をする上で必要かもしれません。たしかに、簡易ビンディングでも速い人はいますが、設計が違うならトップスピード勝負では、試合にならないと思います。

通常使用である程度わかっているユーザーならば、100cm以下の板なら簡易ビンでも安全に滑ることができるでしょう。これの下の写真なんかみると、4×4も必死だねと思いつつ、安全のためにはこのくらいやってもいいのかな?と思います。結局カーボと同じだなと思ってしまいますけど。金具は僕もサロモンを使っていますけどね。

簡易ビンをつけることで、軽量化がはかれます。板自体の価格もかなり押さえられ、消費者にとっては安いほうが購入しやすいのは自明の理。はじめは簡易金具の安価なもので練習し、ある程度滑れるようになって、スピードも出るようになったら好きな板で、開放金具に移行してもいいかもしれません。

スキーをはじめた最初のうちは板がなかなか回りません。単純に軽いほう、短いほうが楽に感じます。ただ、短板の特性を知った上での転び方は、怪我をしない上でも、あらかじめ理解しておきましょう。

保険のつもりで開放ビンの板を選ぶのも、堅実なやり方だとおもいます。身内にはこっちを薦めています。

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写真上がBigfoot360。360のほうはいちおうプレートが入っていますが、ソリッドなABS樹脂ゆえ、振動を吸収してくれません。高い位置から踏みこめるようになっているだけです。板のほうにU字型の細工がしてあり、このくぼみで板にしなりをつけ、衝撃吸収を狙っているようです。
プレートはいうなれば、クルマのサスペンションのようなものです。適度にやわらかくなくてはなりません。写真下がCURVOです。金具と板の間に、操作性と振動吸収の役割をさせる樹脂製の板をはさんであります。写真の赤いプレートはGREX社の製品で、取りつけて見るとその効果に驚かされます。

プレートは、F21という、ソフトモデル。競技者でもないのに、プレートまで挟み込みなんてちょっとヤリスギかなと思いました。しかし、以前からCURVOを手に入れたらこのプレートと組み合わせようと思っておりましたので、ちょっと無理して購入しました。個人的な事を言うと、自営業をはじめたばかりなので、遊び道具とか、シーズン券に運転資金つぎ込んじゃまずいのですが、10年来欲しいものはなかなか止められません。

マーカーと、その純正プレートの組み合わせは良く作例として見かけるので、それでも良いのですが、耐久消費財として数年は使うもの。価格が倍くらい高くなるのですが、がんばってよいものを奢ってみました。

つける前から板の赤と合うなと思っていました。プレートの下穴の都合でサロモンの初心者用のビンディングがついています。サロモンでは完全な赤の金具がなかったので、黒にしました。金具まで真っ赤にするより一部黒くしたほうが締まってみえます。

CURVOは、その長さから子ども用、女性用として適当に安い金具がついていることが多いようですが、短くてやわらかいからこそ、よい金具、よいプレートをつけたいものです。短いからこそプレートの効果もあるってものです。今回の作例とその組み合わせは、板自体のシナリが完全に生かせるベストチョイスなんじゃないかとひそかにほくそえんでいます。

何本か板を乗り継いで来ました。板を車にたとえると、Bigfootはゴーカート、360は普通のセダン、CURVOは小型スポーツカーの印象です。小さいながら高速域でも安定し、小回りがききます。しばらくこの板でスキーを楽しむつもりです。




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