古書店にっき

ええっと、きょうは柘植先生の著作が立て続けに売れました。
先生、TVにでも出演されたのかしら?

この古書店主は単調な日々を過ごしております。
たまに外出すると、本屋さんに行きます。
本屋さんの次は古本屋さんに行きます。
古本屋さんの次は別な本屋さんに行きます。
そうして毎日本を買うのであります。

買った本は夜中に読みます。目がチカチカしてきます。
夜はスーパーマーケットに行きます。
決まったお店でカレーを食べます。
同じ店でラーメンを食べます。

つまり、本屋さんとスーパーとカレー屋とラーメン屋にしか行かないのです。今日の昼間カレーを食べていたとき気がつきました。

つまらない生活です。

それでも僕は、本屋さんとスーパーとカレー屋とラーメン屋にしか行かないと思います。人生なんて単調なものです。毎日新しい発見なんぞしていたら、発見したものを検証するだけで一日が終わってしまうことでしょう。単調な繰り返しの中に何かを見つけて、それを利用して生きていくことが、いまの僕には大切なのだと思います。

過去を利用するしか食べて行く方法はありません。

若いうちはとかく、自分の未来に有り金を全部つぎ込んで、勝負しがちです。たとえば、取れもしないTOEIC900点とか、行政書士とか、社会保険労務士とか。キャリアカウンセラー、ファイナンシャル・プランナーなどもその並びですね。

自分がその仕事について、きっとうまくやるのだろうと期待しているうちは楽しいのです。でもそれは、「青い鳥症候群」ですよ。自分の能力を過大評価して、いつまでも夢を見るだけの。

もともと小銭を稼ぐのがうまい人がファイナンシャル・プランナーになるのです。書類書きが得意な人が行政書士になるんです。資格は後からついてきます。

世の中には資格取得を押すメディアがあります。具体的には転職雑誌ですね。お勤めしている人は、会社に不平不満があって当然です。そんな彼らに、資格があれば一本立ちできますよとそそのかすのが、転職雑誌です。転職雑誌は資格学校の広告で成り立っているようなものですから、資格取得をそそのかすです。

そそのかされないほうが幸せです。
転職するにしても、答えは自分の中にあるんだと思います。
僕のような本好きは本屋になることに抵抗はありません。
貧乏だなあと悲嘆に暮れていますが、なって当然におもいます。
資格はありませんが、資格がない分、よそ様と競争に負けぬよう
毎日本を眺めています。

仕事を探してらっしゃる方が少なからずいるご時世です。
もし仕事を探すのであれば、自分自身の過去を漁りましょう。
誰かに相談しても決まるもんじゃあありません。
自分の過去の中から、金になるものを換金するしかない。

人間には向き不向きがあります。

リクルートワークスが、職種の分類を便宜上15種類に分けてました。
古本屋はその15種類のどこにはいるんでしょうか。
どこにも入りませんねえ。

それでも僕は生きていきます。
リクの都合で生きていません。
アマの都合で生きてるのかもしれませんが、それは内緒。