メイカーカンファレンス2013をみる

Make: Japan – Maker Conference Tokyo 2013
午後から家でユーストリームでみました。ずーっとAのトラックをみてたので、ニコニコ学会のが裏のBトラックだったことに気がつかず見そびれました。

今日の午後に気がついてはじめたので予約視聴も間に合わず。アーカイブ希望。現場でも同じ時間帯で裏の会場があると観らないわけで、まったく違う内容なら諦めもつきますが同じくらい観たいものが同時進行されると最初から片方捨てなければならずつらいものがあります。

A1) ローランドとコルグのシンセサイザーの話が興味深かったです。SF映画の効果音がそのまま作れる専用のシンセサイザーがあればイデオンの効果音が作れるなあと感心しました。ディスカッションが手持ちマイクで音響の専門家はマイクの扱いに慣れていらっしゃいましたが、進行役のおじさんはマイクの構え方がわるくて声が聞き取りにくて困りました。長丁場の進行役にはマイクスタンドがあったほうがよさそうです。

A2) 3Dプリンターの未来は明るいようなそうでもないような。日経がすり寄ってくれば来るほど第二のセカンドライフ感がしてきます。講演を聴いてもいまひとつしっくり来ない他人事というのが私の感想です。小さい部品が作れるようになるのかもしれませんが、そこに行き着くまでの労力のほとんどがCADソフトの習得なので、習得していない私らかするとプリンターの万能感よりも苦労が先に立ちます。最初会社説明がまったりしてどうなるかと心配でしたが金型屋さんのアール曲げの自動機の動画がとても参考になりました。パフュームのフィギュアとかダンミツの立体スキャンなどという実用例を見聞きすると俄然興味が沸いてきますが3Dプリンターはまだ手が届かない場所にある高度なおもちゃです。昔のデパートのラジコンみたいなイメージ。高くて買えない勝手も飛ばせない。ただ、プリンターがあれば試作して現物が手元にくるので改良も具現化もプレゼンも早いという意見はなるほどと思いました。プリンターを長く使ってる人が講演慣れしていて整理されたネタがおもしろかったです。

A3) 教科書の作り方も興味深い内容でした。義務教育も高等教育もプログラム教育をまったくしていないので、プログラムを作らせたりレゴと連動させたり基盤のテスト回路を組み立てさせると、小学生も大学生もレベルが一緒らしいです。プログラムは学校でまともに教わらないから仕方ないとして、レゴのメカの動きが全然理解できないというのは驚きです。ギアのトルクを効率的に組み直すなんてことは私を含め普通科出身は正式に教わりません。ただ、私は勝手に自転車を分解組み立てして乗っていましたから割と何とかなりますけど、そういう趣味もなく学校の年次だけ上がるなら工学も基礎的な科学も小学生レベルのままでとまってしまうかもしません。大人のなかでときどき度を超えた不器用な人がいるのは、生まれてこの方器用になる機会がないまま年をとるからですね。

ディスカッションの最後にお客さんのほうから「出来ない奴はできないままじゃないか?」と意見がでました。得手の人間から観ると不得手な人はどうにもならないと感じがちです。ただ今日壇上にいる人たちはみなさん教育畑の人間なので「理解する機会があれば分るようになるさ!」と前向きな意見でした。とくに高校生にもっと面白い勉強させればいいのにと思います。工業高校を地域のひとに開放したいという都立技術高校の先生の意見はもっともで、高校生の伸びしろを信じるなら外部との交流はもっとあっていいはずです。

そうしないと文部の人と財界が好きな国際競争力は得らません。他所の国と知性で勝つしかないのなら、知性が育つ方に舵を切れば良いのですが舵を握っている学校を管理するような偉い人たちは逆噴射ボタンを押しているかもしれません。学校の勉強もできないしそれ以外もできないという人を増やすよりは、学校以外にも知性を見いだす人を少しずつ増やしてもバチは当たらないはず。まあ、バチが当たるかなと心配する人は絶対に文部官僚にはならないので在野の人にがんばってもらうしかなさそう。

Make: Japan – セッション+展示

ニコニコ学会βを研究してみた (#NNG)