作るのがしんどい

フルベアリングの一眼レフカメラ用のスタビライザーつくるのはしんどいですが、もしチャレンジする方がいたらベアリングもどうぞ。

工作で面倒なのは3軸分のホルダを作るのがしんどいこと。なにせベアリングだけで6個分のホルダが必要となります。あと軸の作り方が大変かも。縦のヨー軸(y軸)は貫通ですが、のこりのピッチング軸(X軸)は片持ちの軸が必要で、ロール軸(Z軸)は両持ちだけど非貫通の両端持ちという、同じ軸なのにそれぞれ独自の構造を要求されます。私も最初この難題を越えることが出来ず、ながいことユニバーサルジョイントで逃げてきました。

ベアリングのホルダを既存の部品で置換えること。軸の径は2種類あるけれど軸受けの外径はそろえることで工作を簡単にして、工作精度のばらつきを回避しました。6個分のホルダは全部同じ作り方にしてあります。

軸は一点で交わらないとなりませんから工作精度もそれなりに必要です。フライス盤があってアルミブロックでも削れるならなんだって出来ますが「ホームセンターで買えるものだけを使う」といった縛りがあると制約が生まれます。

工作はほとんど手工具です。できあがってから振り返ると工作の難易度は高いのかもしれません。ひとつひとつの作業は簡単ですが、組み合わせてどうするかの部分がわかっていないと物ができあがりませんから、見通す力が必要です。私も最初からフルベアリングを作れたかというと、きっと作りきらなかったと思います。いまうまくできるのは工作技術がアップしたからというよりは、スタビライザーを作りなれたからでしょう。

今回の工作では使いませんでしたが、そろそろマイクロメーターが必要になりそうです。私はできるだけ手作業と目分量ですすめました。フォークのど真ん中にボルト穴をあけることと、三次元で直交する軸受けのホルダつくりに相当時間を食われています。

工作の精度、工作に費やす時間と共に、現実的に完成出来るモデルを作る設計の力も要求されます。部品をひとつ決めるたびに悩みます。どこまでやるかの決定する加減は一朝一夕ではどうにもなりません。ただ、使った材料は相変わらず水道パイプのジョイントなんですけどね。

三月一週目に2014UJが出来て、なぜかその勢いでつくったのがフルベアリングモデルです。できあがるまでひと月かかりました。