湿地帯を掘ると水が湧き出す

千波大橋は千波湖の横にあるJR常磐線の跨線橋です。

もともと水戸駅の南側は一面の湿地帯で、その湿地帯のマシな場所から田んぼになり、田んぼを埋めて宅地となりました。土地の記憶はバス路線にとどまり人のすんでいない田んぼや湿地帯を大回りする路線が今も主な経路として残っています。不便とみえて2012年くらいから新規の循環路線バスが走るようになりました。

常磐線は湖と丘陵地帯の縁に沿って走っていますので、沿線ははすこし穴を掘れば水が出ます。土地が低く全体的に水が集まる地形です。

大水が出ると水はけが悪いため川沿いの道路に水が溜まります。たしか1990年台にいちど大雨が降って、路上駐車をしていた車が軒並み水没した記憶があります。いまのように背の高い軽自動車が少ない時代でしたからおよそ座席の面まで水が上がると車は動かなくなります。

放置されていた乗用車はタイヤの半分くらいが沈んでいたので、そのくらい沈むと車は動かないのだなと理解しました。沈んだ車を水を抜かないままエンジンをかけると壊れるそうなので、沈んだときは専門家に任せましょう。

絶賛工事中

水戸駅南口の道路は高架をくぐるために凹んでます。駅からほんの100メートルほどの場所ですが、対面一車線ずつの道路はすぐに水が溜まります。この水を逃がすために桜川沿いには多数のポンプ設備があります。大水のたびに一番低い駅南にながれてきた水をくみ上げていました。今年2014になって排水ポンプを統合し、柳堤橋近くの公園にまとめて流す計画らしく、公園を大規模に掘り返す工事をしていました。

大規模な道路工事に伴い千波大橋の横の桜川第二ポンプ場の横を掘り返していました。ここいらへんはあまりに土地がよろしくない模様で、ラヴホテルだらけです。どうしてそうなるかは、おそらく吉原と同じ干拓地なのです。住むには不適だけれど、遊びには向いていて、もともと水田とききますが、運営してる人はきっと茶屋の流れをくむのでしょう。

橋の上から掘り返した地面をのぞいてみると、どこからともなく水がわき出ていました。1.5メートルも掘れば赤土のすぐ下から水がでる土地なのです。やっぱり地盤は最悪です。地震のときに特に駅南口周辺の道路が基礎から荒れて使い物にならなくなったは水のせいです。

駅南を出て左手の方にたしかに白梅という地名ががあります。「梅」は「埋め」で埋め立て地といわれます。まさに湖を埋めた場所です。明治以前の地名はだいぶ整理されて見えなくなってしまいましたが、それとなく名残があります。

そして低湿地だった場所に住むと、車の運転が楽しくありません。道路がガタガタで運転していて不快です。これはきっと全部地面の下にある水のせいです。もしくはうちの車が安いから。

災害・崩壊・津波地名解―地名に込められた伝言