コモド オービット

Moviというものがあります。ブラシレスモーターを使いマイコン制御でカメラを安定させる電動リグ型スタビライザーです。ブラシというのは整流子で、エナメル線のコイルから横に2本導線を突き出して、その片面の皮膜をとってコイルモーターを作った記憶があります。コイルへ電流を流す部品がブラシで、このブラシがあると極性が変る途中で急にとまるので細かな姿勢制御には向きません。子供の頃分解したモーターの軸を回そうとすると、コイルの数分抵抗を感じました。ブラシレスならその抵抗がないので、直接カメラに付けてレンズの向きを細かく調整ができるのです。

わくわくエネルギー教室 かんたんモーターを作ろう!(実験例)

理屈では分っているのですが、どういうわけかカメラ制御に関してはアナログで長くやり過ぎたので電気制御は思いつきませんし手を出しませんでした。小学生の頃から内燃機関の発達が気に入らなくてスチームパンク寄りでしたから、何がなんでもメカ制御にしたいのです。

レナード ヘルムリッヒ監督が作ったコモド・オービットというリグがあります。こちらは電動制御ではありません。
Comodo Rigs – Simplify the art of capture
非電化なのにこんなに揺れないのがなんだか不思議な機材です。

ユニバーサルジョイントの自在継手をカメラの左右装着。カメラの重心をその軸に載せることで体の振動を拾わない仕組みです。もともとシングルショットシネマというワンショット長回しを好む監督が映画手法を実現するために作った機材です。1000ドル越えですから大層な仕組みかと思いきや中心部分の上げ下げ機能以外はそれほど難しいことはしていないように見えます。このまま全く同じ物を作ろうとすると面倒ですが、家に転がってる自作マーリン用のグリップを2つつければ作れそうです。1つは手持ちがありましたので、もう一つあまっていた部品で作りました。

本体は、小型カメラ用なので本物のオービットのように上部にアルミ削りだしなど使って重くしても意味がありません。多分材木。そのへんに置いてある端材か角材で作って見ます。カメラかグリップの重心位置調整が機能としてはすこし手間になるかもしれません。

『星空の下で』”シングル・ショット・シネマ”で追う〜近代化するインドネシア貧民街に生きる家族

シングルショットシネマ撮影をなさりたい方へ【Comodo Orbit(コモド オービット)】撮影方法

Leonard Retel Helmrich – Wikipedia, the free encyclopedia
原文

2軸。モータージャイロ式でもこの価格、電動2軸もアナログでも似たような価格です。