液晶のボタンは好かん

昭和と平成の違いはどこにあるのか気にしたことがなかった。

先日コピー機を使う際に両者の差を感じた。

古い機種は両面コピーが手動である。

最新機種は両面を読み込んで、両面を自動印刷してくれる。これがありがた迷惑である。まず、変倍がうまく行かない。

たとえば、B4の原稿をA4に拡大コピーして二枚ずつ作りたいとき。

*古い機種*
B4の用紙をセットし、「縮尺」を自動にして「給紙トレー」をA4にするだけでOK。
二枚ずつ「コピーするのボタン」を押すか用紙の枚数指定が可能。

*新しい機種*
2枚作る方法が判らない。設定のウインドウ数が多すぎる。
縮尺拡大の液晶ウインドウと枚数指定のウインドウが違うので、
ウインドウ自体を切り替えねばならない。
一枚を両面コピーし、次も同じ設定で出力する方法が見た目で判らない。

とまあ、利用者の能力が問題なような気がしないでもないけれど、出先で使うコピー機なんていちいち説明書を読んでいられないのである。

設計段階でユーザーがどう使うかのフローチャートが違うのだろう。そしてそのフローチャートを作るとき、理工系学部の院卒の本社採用だけで作ったに違いない。彼らは職場と家の往復で出会いがないに違いない。 だから融通が利かないコピー機を作るの、かもしれない。

昭和の機械はぜんぶボタンで簡単だった。あのころ多機能がそれほど偉かったとは思わない。いまはすべて液晶だから多機能化し放題である。使ってるのはゲームボーイ世代だから簡単なのだろうが、私はどちらかというとプラスチックのぺこぽこするボタンが好きだ。バチバチ音がするボタンが5個以上並んでいたら困る。たまに欲しいのはあるけど。

東邦無線