ヘッドハンター

頭を撃ち抜く猟師を「ヘッドハンター」には転職エージェントの意味もあります。人間が獲物なんです。

ファーストフード店でお茶を飲んでいたら、オバサマ店員がとなりの高校生をヘッドハントしていました。

「アルバイトしませんか」「せめて土日だけでも」と食い下がる店員さんでしたが高校生の「いや俺ほかのバイトあるので」の一言で撃沈。お客をスカウトせよと、上から指令がでているのでしょう。もう私は高校生にみえないので声すら、いや見すらされませんでした。残念。

18歳人口が20年前の半分です。20年間会社の数が同数ならば就労人数は半分。おもうような安価な人自体が半分ですからとりあいです。

倍の値段を出して倍のスピードで処理できる人間を雇えないし、作業が複雑なので機械化もできません。土日に安く働く都合の良い高校生には、今となっては割の良いバイトがあります。

昔ならたとえば他校の女子校生と仲良くなる可能性もあったのかもれませんが、店員さんの顔を見ると二十歳過ぎの娘がいるだろう「おねぇさま」たちばかりです。このさき変化するとは思えず、お店側には悪いけれど縮小するばかりでしょう。

もしくは券売機のような代金徴収システムを間に挟んで無人化すればまだなんとかなるかもしれない。丁度うどんの自販機のようにするのが得策でしょう。ただそれはコンビニではないかとなり、ファーストフードの意義が無くなります。セブンのコーヒーとドーナッツはきっとそこを見越してあんな作戦を組んできたのです。世にうとい私はいまようやく気が付きました。