剣菱重工の未来

私はずっと説明文の世界に住んでいるので、小説、演劇がよくわかりません。起承転結がずっと謎。

起 出来事の説明、前説、落語の枕
承 見ている人に認知させる
転 話を転がす、転換する
結 たちあげたお話のオチを付ける

Production I.G / 作品紹介 / 攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Solid State Society / 特集 / 「Back Stage of Section9」第5回 河野利幸インタビュー
攻殻機動隊 第2話「暴走の証明 TESTATION」でいうと、

剣菱重工のロボットが暴走する
無人ロボットのはずなのに意思があり人が乗っているのかもしれない
暴走する謎の解明
テーマとしてのオチ

こんなかんじでしょうか。連続シリーズの2話目で流れるように見えます。作った人の意図が入ったシーンの連続は見ていて心地よく、引っかかりがなくなります。転換の早さの加減が絶妙。

さて、そんな剣菱重工のモデルは三菱重工です。三菱自動車と三菱自動車はまったくの別物ですし、三菱鉛筆にいたっては関連すらない会社です。

剣菱の社長も会社の存続を心配していました。今回の三菱自動車の、いまひとつわからないけれどデータ不正問題は、軽自動車をOEMで供給している他社にも影響がありますから、いいままでのようになんとなく曖昧に見逃されるものでしょうか?

自動車メーカーは国の殖産興業のひとつですし、いまのところ稼ぎ頭です。今後も保護されるのか、それともいよいよお終いなのか。おしまいとすると、どうやって手仕舞うのか気になります。製造部門はほかのメーカーに切り売りされて、看板をジャッキーチェンあたりに買ってもらうのはいかがでしょう。

20年前は家電メーカーは我が世の春でした。永遠に続かないとおもっていると、松下三洋ソニーが見る影もなくなりました。つぎに衰退するのは自動車です。なんの根拠もありませんが、オートバイの生産はもう日本出やる必要がありませんなぜなら、オートバイを欲しい人が日本の中にいないから。欲しい人がいなくなると製品は生まれません。

今後オートバイの設計をしたがるのはタイ、ベトナムの若者です。彼らは自分のバイクが欲しいので、自分で設計を学びます。先日たまたま日本に材料工学を学びに来ているカンボジアだかベトナムだかの学生と話しましたけれど、むこうの国はマジメですし、作る理由があります。彼が国に帰って日系企業の工場に入って後にどこかの国の本田宗一郎みたいな存在になるのかもしれない。