水戸市役所地下構造物撤去

搬入口からみると、水戸市役所の地下があらわに。H型のコンクリートが剥き出し。一辺15メートルほどだろうか、構造材がみえます。いまならコンクリートの杭をまんべんなく敷き詰めるのですが昔はブロックなのか地下室なのかアンカーなのか、均等ではない構造物を地下に埋めてそれでヨシとしたようです。

なんだかんだ行っても明治期まで千波湖の底ですから。そのあと田んぼ。大震災で近くの近代的なマンションは雨水パイプを50センチほど継ぎ足すことになりましたので、地盤沈下も一尺から半メートルはあったようです。

たとえば市役所の地下の杭が均等に並んでいたならば建て替えは無かったのかもしれません。

そもそもコンクリートの重たい構造体をあの場所に作った意味がよくわかりませんし、せっかく作ったのに半世紀ももたないってのが、なんともはや。

建物部分の地下をきれいにしつつ、むかしの駐車場部分には杭を流し込むポンプ車がおいてありました。杭打ち機でガンガンたたき込む時代は過去の工法。地下に杭を埋設するには、まずドリルで穴をあけて鉄筋を沈めた後にモルタルを流し込み、地下で鉄筋コンクリートの杭を作ってしまうのが今の作り方です。

個人宅でもこんな感じ。どうして杭打ち機が流行らなくなったのかといえば、まず音の問題。それと振動。振動はひどいとききます。隣の家が杭打ちをしたら、隣家が傾いたなんてのは良くある話で引っ越す前から揉め事の種となります。

水戸市役所西方の、むかしセイブがあった建物はながらく廃墟でしたが、ついに解体をはじめました。水戸サントピアと同じ外壁カバーをつけて、一番高い部分から外しています。1階部分が開いていて、中はまだ家具やら什器の残骸がころがってましたから、つい最近はじめた工事です。

市役所の更新と、泉町の新市民会館(ホール)ができると、ちょっとは気分が変るかもしれません。