スポーツは軍隊である

もういい加減オジサンなのに、自衛隊の広報がビラを渡してきます。自衛隊の徴兵年齢はとうに超えているのに。イベントの告知っぽい。

たとえば北朝鮮なり中国と戦闘状態になって、いま招集されたら果たして役に立つのか。軍隊というものは体育会であり、イヤ体育会というものは軍隊であり、軍隊は薩摩武士の成れの果てであるからして日体大のOBとかから徴兵するとよろしいかと存じます。

ただ私のとぼしい経歴のうち最終学歴は妙に体育が強いところで、たまに私の顔をみて「スポーツがお好きなんですね」なんてとぼけたことをいう方がいらっしゃいますが、まあたしかにスキーとか自転車とかたしなみますけれども、あれは結局ひとりで物を考えた居る時間の延長でありまして、みなさんが思う集団でおこなう球技やら精神面を鍛える武道のようなものとは一切関連がございません。

面倒くさいときは「スポーツ推薦で入りました」と言うことにしています。競技を問われたらなんと答えましょう?

野球はかわいそうなスポーツで、はじまった当初は純粋な競技だったのに戦時中軍部がスポーツを基本的に禁止しはじめたとき、禁止されまいと軍部のご機嫌伺った結果、当時の軍部や官僚が好む形に、自主的に変容したのだと思います。

自主性、長髪、自由な格好に若者らしい言葉遣いはダメなんです。

軍部のえらいひとから見ると、一生懸命さ、丸刈り、白い制服、礼儀正しさ、若者の汗は好ましく感じるでしょう。そこまでやれば、敵性スポーツもお認めになるのです。

戦後姿勢をかえれば良かったのに、戦後に余裕はなかったのです。高校野球は不涼しい時期にやればいいと思うのですが、そういう軟弱な姿勢は野球への冒涜なので、いつまでも真夏の甲子園で死闘を繰り返して下さい。