粗動と微動

粗動とはあらっぽく動かすこと。
微動とはミリ単位でこまかく動かすこと。

高級なカメラ三脚ですと雲台に微動雲台が付いている付いていることもあります。しかし大抵の場合後つけ。

カメラ用の「微動雲台」には大きく分けて2種類あります。
ここでは雲台に後から付ける装置を簡単に解説しておきます。

1つは、カメラの位置を移動させる微動装置です。

2つめはカメラの向きを変える微動装置です。

【1】 カメラの位置を移動する微動装置
私が自作したりのんびり開発している微動装置は、XY軸のスライダーです。

スライダーは主に、デジスコと呼ばれるデジタルスコープで利用されます。接写時のピント合わせにも用いられます。

デジスコの解説はこちら
コーワ デジスコ ワールド -KOWA DIGISCO WORLD-

製品版ですと、ケンコーのXYフォーカシングレール。
専用のレンズフードなどを利用しない場合、このようなレールが必要となります。単純なレールで取り付けて手で調整も出来るのでしょうが、微動が付くと半ミリ程度の調整を出来ますので便利になります。

【私が微動装置を使う理由】
カメラ安定装置を開発中の我が家では、もっぱらカメラの重心調整に利用するつもりでした。材木で簡易版を作って見たのですが木でも重量オーバー。

ケンコーのこのモデルは、アルミ角パイプのなかにネジを仕込んでいるようです。ネジに繋がっているノブを回すことで、浮遊する部品を前後左右に移動させます。

三脚に乗せて使うにはこのモデルでむしろ必要充分なのですが、現在進行中の「カメラスタビライザー製造計画」では、手持ちのモノポッドの上に乗せて使うためこちらではちょっと重い。残念。

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【2】 角度を調整出来る微動装置
微動装置といえばほかに、カメラの向きを変える装置があります。

天文趣味人にはお馴染みの「ミザール」社製。

粗動は持って動かして、微動時には軸を微動装置と固定して調整する仕組み。

私の推測が間違っていないなら動作は以下。

クランプが軸を押さえていますのでこれを外し、フリーにします。その状態が「粗動」。カメラの向きを手で変えられますので、およその目標を決めます。

つぎに軸を押さえるクランプをひねり固定します。これで微動装置の軸と直結します。直結したら本体にとりつけた調整ネジを回します。ネジで調整できる角度は小さくなり丁寧な視角調整が可能で。こちらを「微動」とします。

横軸は軸の中に全周のウォームギアが入っているのでしょう。縦軸の上下微動は写真のこちらから見て正面、円柱のなかに垂直微動用のウォームギアがは入っているようです。

自作するときはウォームギアが高く付きます。部品として取ってこない限り自作はまあ、実質無理。実はあこがれの部品。
赤道儀分解酵素
「火星」を目指す赤道儀の制作記

微動装置もそれぞれ結構な値段ですが、精密部品ですからね。

【カメラ安定装置制作状況】
何にも出来てません。。遅々として進みません。

そろそろ決定項。

この一週間は必要な機能をどうやって乗っけるかよりもどうやって取っ払うか、省略するかを考えていました。机上で全部欲しい物を乗せたのち、一緒くたに減しました。

      バランス調整はカウンターウエイトにすること。
      カメラと接触する板は十字の梁で支える
      調整用のウエイトはボルトに重りを巻いてつくる
      ウエイトは梁に鬼目をいれて抜き差し

本日の決まり事は以上です。

気が乗らないと作らないけどね。