水平屋根に雪が積もる

東北の震災と、新潟の地震でつくった仮設住宅は屋根が平らだ。だれが決めたのだろう。インスタント味噌汁程度に脳みそがあるのなら、平らな屋根を作らない。

どうせつくった人は折り込み済で想定問答ができてるのだろうけど、どうせああ言うだろうその言い訳に力が足りない。

喫緊で作るから、大量に同じ規格でつくるから仕方がないというんだ。でも平らな屋根っておかしいだろう。雪が積もる。三角にするとか、ジオドームの用に半球にするとか工夫はないのか。工夫するような人はそもそもその場所にいないんだろうなあ。

国が発注すると大口で大きな会社が受注して、東京の背広を着た人が背広を着た人に発注して、地元の工務店に孫請けの曾孫請けでだすと平気で平らな屋根になるんだ。ぜったい現場でものをつくってる地元の工務店の職人は、「雪、どうするんだ?」と思いながら作っているだろう。

予算をやるからお前が作れといわれて、地方の小さい工務店が間伐材でつくったら、きっとそれはそれで文句を言われる。材木ってのが良くなくて、木だから乾燥しなくてはならなくて、私が思うようにはならないことも容易にわかるのだが、でも豪雪地帯に平らな屋根を作るのはどう考えてもおかしい。

住まう当人に決定権はないし、選択権もない。あのゼネコンの設計は嫌だとか、あの工務店は嫌だから違うタイプの仮設住宅にしてくれとも言えない。傾く前のソ連のごときお仕着せのサービスに満足しておくほうが、恐怖政治の下では生きやすいのかもしれない。