お金のないテレビ局

テレビでニュースを見なくなった。ヤフーの動画ニュース一覧をみて、必要なものだけ再生する。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/

割と見ていたニュースでさえ、テレビでは見なくなってしまった。

バラエティは間延びしてるので見ない。時間当たりに使える金が減っている。カット割りひとつ劣化すれば、見てるほうは「ああ、だめなんだ」と分かってしまう。技術は細部に宿る。

テレビは貧乏だとつまらない。

一方、映画や文芸は貧乏なほうが良い。

映画も金があればよい作品が作れると思いがちだ。しかし私はそうは思わない

日本映画ベスト3

ヤバすぎる・・・北京原人~Who are you?

キャシャーン http://ja.wikipedia.org/wiki/CASSHERN

映画デビルマンを徹底的に叩く!! 『デビルマン』は映画ファン必見だ!

リンク先を読んだことがないし、映画も見てないけれど、見た人がこんなに盛り上がる映画は失敗。ちなみに制作費は上から20億、6億、10億です。

ほんとうに日本映画を活性化したいなら、ぴあのフィルムフェスタで優勝した人に一億万円ずつ、なんのヒモもつけずに出してあげるといいと思うよ。

映画は金があるときに作ると腐る。ん、じゃあ、だめじゃん。一億万円。

しょーちくとかトーエーとかが作る映画は、金をつぎ込むとつまらなくなるのはなぜだろう?

パトロンがでかくなると監督へのプレッシャーがきついのかもしれない。パトロンはテレビ屋とか新聞屋とか広告屋で、金も出すけど口も出すからか。いちばんは映画のわからない人に何となく撮らせるからダメ。なんでキリヤにキャシャーんを取らせたのか意味がわからないもん。

野球がつまらなくなったのもおなじでしょ。あれだってY社が意地張って口出してるからでさあ。10年前に完全ウエバー制にして、地方主体の球団運営にしておけばもうちっと何とかなったろうに。野球も、おかねがあれば強いチームが出来ると(巨人?)夢を見たけれどそんなのは嘘っぱち。

チームに金があるのと、野球が面白いのは別なのね。

映画にしても野球にしても、面白いものが作れるかどうかはお金じゃない。去年の日ハムが新庄を主体に遊んでいたけれど、あの遊び心なんてものは個人の才能に依存していてお金を持っている企業が直接出したものではない。いや、たしかに間接的には日ハムって企業の上に乗ってるんだけどさ。

映画だって野球だって、現場をしらないスポンサーが口を出してつくれば、そりゃまあ、それなりのものしか作れないわけで。こういった企業のマネジメント能力や組織の統率力って日本人が一番苦手とするものなのかもしれない。

そうでなければ、三洋電機だってねえ。ニッサンだって、もうちっと何とかなったと思うんだけど話を広げすぎなので次に譲ります。

映画はあとねえ、SFXの進化。ここにお金と手間がかかるようになったのも問題。VFX出身の監督が大きな顔で視点がぐるぐる回るCGを作ってご満悦なわけでしょ。そんなものは見たくないわ。いや、見たい人はいるのか。スクエアだかエニックスがそんなの作ってたなあ。

結局金があまったついでに映画を作るとろくなことはないってことよ。

日立家電研究所

じゃあ、どんなのがいいか?と言われると、そうねえ、壬生義士伝とか。会津で逃げ回る話でしょ?はいはい、って感じの。

原作も浅田次郎じゃなくて藤沢周平あたりじゃねえの?って前情報ナシに見ちゃって。アレはずるいね。「クールランニング」のチームコーチがジョン・キャンディだったとき以来のずるさだ(褒めてる)

浅田次郎がコレを書いてるときって「鉄道員」で直木賞をとった後だから、貧乏ではない状態で執筆したんだと思うけれど、「壬生義士伝」に行き着くまではそれほど順風満帆な人生ではなくて。企業は製造業ですらこんなの生まないもんなあ。どんだけ生産性が低いんだよ。

文芸は個人の努力に負うところが大きい。だから、企業や経済の都合でお金があるから映画にしよう、なんて不順な動機で近づいてくる人たちと組むとロクなことはない。

金が出来ると人間は浅ましくなる。スポットCMをやたら掛ければ良い映画が出来ると信じて作った「バッテリー」とか。メディアミクスとか狙いすぎ。べつに見ないけど。

オールモンゴルロケを敢行したハルキのどっちかというと妄想の、それまで準備してきたスタッフに訴えられちゃった「蒼き狼」とか。

あー、でも角川の大作モノは、出来の「よしあし」に関わらず「ひとつのジャンル」になってるから好きな人は見れば。うらに松竹とエイベックスがついてるから絶対当たるって。あれだけかねかけてればさあ、そりゃきっと。当たらなかったらおかしいでしょ。だってCMバンバンうってるし、主演が反り町田市。

角川春樹氏 盗作訴訟「100%勝つ」

映画の製作費について私が知っている二、三の事柄 日本映画篇

バブルを経ても金の使い方を知らないの。あのひとたちは。