ウラシマン4話

ウラシマンを見てます。今期のアニメも一本みてみたのですが、ウラシマンのほうが申し訳ないけどよくできてました。

ウラシマンはカメラ割りも意欲的ですし、ミレーヌとのおっかけっこは「ブリット」と「フレンチコネクション」へのオマージュでした。子供の時にこんなものを見てたらそりゃ、眼が肥えます。子供のころに美味しいものに慣れると、大人になってからイマイチなものを舌が受付なくなります。

最近のおそらく30代前半までの作り手さんたちがやりたいことも想像できるのですが、どちらかというとリミテッドアニメの方法論を妙に倣いすぎるきらいがあります。若い世代がみたり作ったりするアニメは止め絵の画面割りで背景の葉っぱを動かすととアニメになるというような作り方です。静止画像の延長上に動画があります。

映画としてみると、絵の説明がたりません。動きに起承転結がなくなります。そのため今みるアニメはアニメの快楽を知らない人たちが作っているように見えます。

ウラシマンはその点、丸っこいビートルが走り回りエアカーが跳ね回る気持ちの良い動きをします。アニメーターさんと美術さんが頑張って居るのがよく分かります。たぶんいま作ろうと思うとあの動画がかける人が居ないのではないでしょうか。CGの単価が安くなったので使えば似たようなものができそうですが、画面のなかで気持ちよく動く物を収めるかは、CGでも手描きでもむつかしさは一緒です。道具が変わったからといってビートルが気持ちよく動かせるかどうかはセンスの問題ですから、いまアニメーターの数が増えたからできるかというとそれとこれとは別な問題でむしろ描けるアニメーターさんは減っているでしょうから下手するとロスとテクノロジーです。