世界陸上北京大会2015のイージーリグ

地上カメラが安い。北京オリンピックのときが例外だったのか、今回は節約してます。まず、ステディカムが居ない。空中を走るフライングカムは使っていたけれど、あとはふつうのカメラを担いでセグウェイに乗るか、イージーリグを使って普通のカメラで追いかけ回すかのいずれかです。中国経済の落ち込むと、スポーツ中継の予算もちいさくなります。

Easyrig – Cameramans original backsaver since 1994
リュックの上に曲げた棒が付いてる機材はイージーリグといいます。カメラを乗せる特機がリグ。

ステディカムと違うのはカメラ側に安定装置がないこと。スタビライザーがありません。カメラのハンドルに金具をつけて上からワイヤーでぶら下げるだけの至って簡単な構造です。中継用の大きなカメラはそのまま担ぐと担ぐ人の癖で揺れが生じます。

イージーリグはこの揺れを押さえる機能は直接付いていません。カメラの重量の大部分を背中に背負った棒を経由して体で支えることで、手元のカメラの重量をちいさくできます。

カメラの重心をうまく保持できれば、案外安定した動画が撮影できます。通常のビデオカメラを扱える人を呼んできて、イージーリグを背負わせて数時間から数回の講習で扱いが習得できます。ステディカムのオペレーターをひとり呼んでくるよりもカメラマンが沢山使えるからお得。できあがる絵も知らない人がみたら区別付きません。ひとんちのブログをみたらイージーリグをみてみんなステディカムすげーって喜んでました。いやだから違うんだ。

北京ではボルトが最速記録で走ったあとでも、追いかけているのはセグウェイの肩のせ。いくらセグウェイでも多少は揺れるので広角で撮影してます。だからあんまり面白い絵になりません。

ありきたりな絵になりますが失敗はしにくいですね。セグウェイの下駄を履いている分だけカメラの目の高さが高くて長身のポルトと同じくらいの目線の高さになってしまってます。小柄な女子マラソンな長距離選手を撮影すると上から見下ろす構図になっていけ好かない。


なるほど、こうすれば下からのあおりが撮れるのか。

Usain Bolt Wins Olympic 100m Gold – London 2012 Olympics – YouTube
ボルトのロンドンオリンピックの時の映像。レース直後追いかけて走っているのは人間の足です。オペレーターの消耗はステディカムのほうが早くメゲルでしょう。セグウェイのほうが長時間撮影できそうです。

イージーリグは揺れますけどセグウェイと組み合わせるとできあがる映像の歩留まりがよく、揺れ具合もほどよく押さえられます。カメラの操作が出来る人なら、ステディカムよりセグウェイを練習した方がよさそうです。

CHIC-SMART – YouTube
私が小型カメラとCHIC-SMARTという二輪で撮影した動画です。

電動ジンバルメーカーのアサノさんの映像。なんだかクオリティが段違いです。
バランススクーターとエスモン : kenasanomovies
エスモンスターと組み合わせると最強。地面が平らで舗装路が必須ですけれど、人間側が安定すると、電動ジンバルに伝わる揺れが最小になりますから人間ドリーになります。スクーターが嵩張りますが、ちょっと大きめのカバンで運搬できます。すごい時代。

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