鳶職はだけは無理

高所作業と力仕事が苦手です。高所の力仕事もとても苦手です。

足場パイプの解体をしました。洗濯物の物干し台にしても、こんな大層な組み方をしなくていいのにと思いつつ解体。

何本あったのか記憶にないくらい。一番長いのは私の手におえない長さで、体を休めるはずの休日なのにとても疲れました。

慣れてれば簡単かもしれませんが、複数の箱組をしたパイプをどの順ではずすかから悩みました。正解は上から。

17ミリのソケットレンチを、いつもどうしてこんなうるさい音がでるのかと不審に思っていたインパクトドライバーに取り付けました。インパクトドライバーの本領発揮。錆びた単管パイプクランプも、8割がたインパクトドライバーで外せました。のこりはスパナ利用。作業は淡々と進みます。暗くなるころ作業終了。

全部で何キログラムあるのか、掘っ立て小屋ができるほどにパイプが出てきました。しばらく思い鉄パイプは触りたくありません。

運動不足と寝不足は相変わらずで、すこし涼しいので運動がてら思い付きで準備無しで作業をはじめました。ロクに休憩もとらず少しずつ消耗し、思考能力が落ち、梯子の上でバランスが取れなくなってきました。条件が悪ければ墜落するだろう、私は鳶職には向かないぞとおもうのでした。

むかし想像で、どんな人と結婚したら最悪か考えたことがあります。普通は逆か。

相手の親が「鳶の棟梁」というのが私の中で最悪でした。「娘をよろしくな」って背中をバン!と叩かれて、ジョッキのビールを強要されたらどうしようと、アリもしないことを考えたものです。だって義父は熱狂的な野球好きでそもそも話は合わないし、私は若社長としていじめられるし、高所作業は無理だし、部下は強面で大家族であらっぽいし。などなど。

今週ラジオで脳科学者が動物行動学の一例を語っていました。「自分とは性質がなるべく遠い異性と恋に落ちるのは,遺伝子としては当然である」そうな。

いったいなんだってよりにもよって鳶の娘のどこに惚れたのか、その想像の中の私よ。