夢の世界は現実にはなく、現実のつまらなさの反動から夢は生まれます。
学校は現実の世界です。学校に面白い人がいないので、学校に面白い人がたくさんいる小説が生まれるのでしょう。会社も同様で、島耕作が現実にいるならあのマンガは生まれないし、日本の治安が悪くて政治家が毎日暗殺されるなら、ゴルゴ13は発売されないでしょう。
人気小説と現実は鏡合わせです。そして、2013年の1月末のライトノベル上位作品を見ると、髪の長い幼馴染がいればそれで充分みたいです。栞子さんはいまひとつ存じませんが、剛力が演じて怒られるのは、黒髪のおとなしい子が求められていたから。
そして現実には黒髪の幼馴染のおとなしい子はいません。
まず、黒髪が居ない。
幼馴馴染みもいない。
幼馴染は幼少期に共同体があって初めて成立します。ご近所、家が隣同士、学校、幼稚園保育園が一緒、親が仲良しなど。このような共同体は人間関係が分断した核家族化がすすんだ世界には存在しません。幼馴染の黒髪女子はあなたの身近から消えてしまうのです。
子供の時間は進学塾やスイミングスクール、ピアノにサッカー教室とコマ切れにされます。共同体に依存せず、かかわりの浅い関係です。早い子なら小学校低学年からこの浅い共同体にかかわることになり、小説を読むようなある程度勉強ができる子の身の回りには幼馴染は存在しえません。おとなしい子はいるのかどうか知りませんけど、居ないんでしょうね。そうして小説の世界で居もしない理想の女子が生まれるのです。
私はなにもそれが悪いとは言いませんけど、このパターンを見ていくと結婚詐欺師は黒髪の細身のおとなしい子を仕込んでくるなあと、黒いことを考えてしまいます。
男からみると黒髪幼馴染は悪くないと思うのですが、逆の立場から見ると不自然さが際立ちます。人間の個性を相手の欲望に合わせて作ると不自然なものができあがります。ということで女子向けの何かをみてに不自然さにニヤついてしまいました。
大和彼氏
だれともトモダチになれそうにない。
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