>>HOME BINO_1 BINO_2 BINO_3

双眼鏡上部

デビッド・アッシャー博士を信じることにして、しし座流星群のために、学生時代に購入しておいた双眼鏡を使えるよう架台(かだい)をつくります。鏡体のスペックは倍率30倍対物120mm。屈折式望遠鏡は対物径が100mmを超えると高価で、まして100mmを超える双眼鏡を個人所有できる機会なんて貧乏な私にはそうそうありません。普通に買うと軽自動車が変えますからね。

正面
メーカーはニコン。戦前三菱の出資で作られた企業。三菱重工が船を作るときにいっしょにセットで納入するのでしょう。前の持ち主の話によると、自衛隊の巡洋艦に取りつけられたものを、蚤の市で買ったひとから譲られたとのこと。私の買い値はは、ニコンのHGシリーズの単眼鏡が定価で二つ買えるくらいとでも言いましょうか。買う時点から台に苦労するなとは思ったけれど、まあ、大口径でスバルみたいし。
回転部

自作望遠鏡の世界ではメジャーな商品。中華テーブルの回転部に使うベアリング。テレビ台に使うには軽すぎるくらいよく回る。プレスで安価なものもあるが、今回は乗せるものがえらく重いので、多少値が張るがアルミキャスト製を採用。普通に望遠鏡を載せるならもう一回り小さいものでも充分です。

刻印
日本光学。はじめ、戦前のものかと思ったが、そのうえに敵国語でTOKYOと表示されているから戦後、自衛隊ができてからのものであろう。戦前のものは、船ごと沈んだか、接収されたか、ビキニの核実験のときにいっしょに溶けたかのいずれかだろう。ただ、刻印に使われている文字は古いもの。120粍(ミリ)なんて読めませんて。GHQがきて、常用漢字制限をする前の字だから、もしかしたら戦前の使いそびれを戦後転用したのかもしれない。確証はまるでないけれど。
部材
パーツ数は可能な限り少なくする。材料探しの段階で、アーム部分を曲げ木で作ることにしたので、直角を出す金具が省略できた。しかし、U字型にするほうが、重いのかもしれない。多少重くても、振動しないほうを選ぶと、多少おもくなってもかまわないだろう。なにせ、本体が重いから、それに負けなくらい重くしないと安定しまい。設計を上手くして軽く作れども、所詮双眼鏡本体が15kg近くあるのだから、むだな足掻き。
腕、脚部

ほとんど集成材を利用。工作が面倒だが、厚めの板を利用する。強度が必要なところは硬いクルミの板を使う。クルミといっても安いものなので、威勢良く切断。脚用に準備した角材は、特に横の力はかからないはずなので、多少細身のものを利用する。

>次項