良書狂読

良書を読む。読書の快楽である。
良い本の見分け方はいくつかあるのだろうが基準は費とそれぞれ。僕みたいに売る目的で買う人は、高く売れる本ほどは良い本というかもしれないが、今日は読書家としての良書を考えてみようと思う。

これまで数千冊の本を触ってきたみたいだけど、一概に値段だけでは判断できないのが正直なところ。発行部数と人気が価格をみめるので、定価はこの際かけいなくなります。

出版社で選ぶ人もいるし、書き手で選ぶ人も居るし、いろいろだろうなあとおもいます。装丁でえらんだらうまくいくかな?ト思った時期もありますが、うまくないですね。

新人のロック「あーてすと」は、無理に良い装丁を使ってくるので、装丁だけ見てもダメですね。価格を吊り上げるためなのか、中身が無くて恥ずかしいのか、妙に凝ってくる場合がありますが、僕はもうだまされません。正直装丁なんか関係ないよとおもいます。むしろ、良い装丁に良書があるとはかぎらないかもね。疑ってかかったほうがよろしい。疑ってかかってある程度勉強というか、わかってくると、だいたい装丁でわかるんですが、まあ、これも参考程度です。

いまのところ、掛けだし書店員としては、さわったかんじで良し悪しを決めることにしてます。

それはカンといわれれば、カンですが。触ったらわかるよ。たいていのものは。工芸品とか、インターフェイスが極めて人間本位な乗り物、バイクとか自転車は触ればわかる。本も、触って中を一枚よんで、挿し込まれた写真をみれば、本が嫌いな人でなければ良し悪しはわかるとおもいます。

こんな話をするのは、さっき一冊いいやつを手に入れたからなんですが。

とあるノンフィクション。定価は980円。相場は数倍あります。
表紙は渋くソフトカバー。価格が価格ですし、書き手も当時新人、今中堅のライターさんです。なんでしょうねえ、非常にエロチックな作りです。表紙もそう凝ったものではありません。むしろ地味ですが、写真が良くできています。

開いたときの遊び紙・・表紙をめくるとある、何もしてない紙・・の質も良い感じです。もう一枚めくるとタイトルが効いています。ええ。著者まえがきを読んだ時点で、ああ、これは売りません。

読みます。

決定。