素質

文章を書くのが苦手です – 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト
質問 村上さんの「文章読本」的な考えをぜひお聞きしてみたいです。(櫻井、女性、23歳、大学院生)

回答 もって生まれたもので決まります。

持って生まれたものとはなんでしょう。無意識ではないでしょうか。「人格は三つ子の魂百まで」のたとえどおり3歳児に個性があります。

3歳の頭の中身を基本としてそのあとに尾ひれがついたものが「大人の人格」ではないか。誰もがもとは子供です

素質

技術は素質を親から受け継ぐか、後天的に磨くことになります。

素質があると飲み込みが早く上手になります。私が数年スキーに通いつめた結果得た答えは「身体能力の高い人はなにをしても上手い」というたやすく想像のつく現実でした。

後天的に上手くなるもの

車の運転はカープの曲がり方と加速度の使い方は先天的なのがわりと大きいと思います。センスに欠ける人は何年乗ってもひどい運転のままです。ただ、乗ってる間に上手くなります。

映画の映像もカメラマンの個性に依存します。連続ものの時代劇をみているとカメラの担当が変わることがあります。アクションを専門に撮影するカメラと、静かな演出が必要なときのカメラは別の人が担当します。画面のレイアウトを決める係は先天的な個性に依存すると考えられます。良い画面と悪い画面を決めるのは心を使って判断します。スケッチは訓練で上手くなりますが、「絵心」の有無は生まれ持ってのものでしょう。

似たところで、楽器の演奏も個性が影響します。ある番組のオープニングテーマを担当するトランペットと、エンディングの「愛のテーマ」の演奏者がちがうことに気がつきました。楽器の演奏には個性が反映されますから演奏曲次第で得意な人が得意な方を演奏するそうです。

あらためて最初の相談と村上先生の回答を読むと、質問者が妙なことを書いていることに気がつきます。

どうにか文章を書きやすくなりませんでしょうか。

。読みやすい文章の書き方を聞いているわけでもなく、村上先生の小説のような文章が書きたいわけでもない。自分の都合が第一です大作家につまらないことを聞いているその蛮勇があるうちは作文能力はなくても平気でしょう。