89式用AK60J

北海道の自衛隊が談笑しながら弾を込めたら実弾だったお話。

今回、不幸中の幸いだったのは、事故を起こした部隊が輸送科部隊だったことです。北海道の同隊は、戦車を演習場まで運ぶのが仕事で、あまり戦闘技術は高くない。だから、対襲撃訓練でひとりも死者が出なかった。【引用元】
高速道路のサービスエリアでも緊張感なく実弾を持ち歩く自衛官 | ビジネスジャーナル

銃口に蓋をして発砲します。

身内の隊員だから人を避けて撃つなどと考えていると怒られます。頭の上を狙って撃つクセが付くと実戦で同じクセがでて敵の頭上に撃つことになります。極限の条件反射で人が撃てるようにするのが訓練。模擬戦でも常に人体に向けて発砲できるようになるのが練習です。だから今回怪我人で済んでいると喜んでいますが、見る人が見れば別の意味でちょっとマズイことでもあります。

引用記事の続きにあるように輸送部隊だからなんとかなった。先日陸自の施設部隊の練習を見たときに出てきた18才くらいの若い、たぶんそういう学校経由の隊員はよく訓練されていました。あの子らが撃ち合った日にはたぶん相打ち。

北海道の輸送部隊は襲われるとは思ってないし北の大地はおおらかなので距離が遠かったのかも。

79発ですから、3弾倉分、89式の発射サイクルは知りませんけどふつうに秒間数発はでますので79発、複数の銃で撃てばわずか数秒の出来事です。配った人と上官はクビかも。

Business Journal 誌では「緊張感を持って欲しい」なんて締めてますけど、ぞれもどうなんでしょう。

空砲と実弾の薬莢の色を変えましょう。

最初に思い浮かんだ空砲はこれ。

間違うのは難しいだろうと。

自衛隊、おしゃべりしながら演習で実弾発砲&負傷事故!市街地を実弾持ち歩きも | ビジネスジャーナル
実際に使われた日本製89式に使う空砲「AK60J」の写真あり

日本製の空砲が弾頭に似せた形をしているので、薄暗いところで弾を込めたら間違うかも。ホロのトラックは中が暗いですし。

米軍は絶対間違うから間違わないように形を変えてますけど、日本製は薬室と給弾の都合なのか実弾によく似せています。自衛隊の上の人はたぶんこういうのです。「良く観れば違いが分かるだろう」「間違うのは緊張感が足り無い」って。根っこには気持ちを込めたら勝てるとか、気合いでどうにかするとか精神論で丸め込もうとする旧軍の精神論そのもの。

米軍が使う先端の短い空砲なら間違えないのですから、短い空砲でも89式が使えるよう銃のほうを改修するなり作ればいいのに、なんでか「AK60J」なんて弾の方を凝ってしまうのが日本的で、相変わらず足の大きさを靴に合わせろ感が出ていてイヤです。