自費出版 甘い罠

自費出版でトラブル相次ぐ「本屋に並ぶと思ったのに」

3人の著者らが、「本が店頭に並ぶと誤解させられて契約した」として、大手自費出版社を相手取り、出版代金計約800万円の賠償などを求めて東京地裁に提訴した。

素直な世代だから引っかからないようにご用心。

自費出版を目指す人に水を差します。
あなたの書いた本がいきなりベストセラーになるわけがありません。

自費出版とは、まず世に出るためにあります。

自分が何者か問うためにあるのです。
それ以外はお大尽の趣味ですよ。

即儲かったり人気者になるのは無理。
いきなり書店に並んで売れるわけがありません。
家でうまいカレーが出来ても売り物にはならないわけで。
その辺の判断力を鈍らせる何か幻想が、出版にはあるのでしょう。

しかしそれでも私は自費出版推進派です。
結構読みますよ。妙な本。
地元の自動車販売会社のおっちゃんがヨーロッパに旅行した話とか。
ひどく個人的なエッセイほど面白くなります。
業界のうちあけばなしも面白いですね

これから書く人に、売り子の立場で忠告しておきます。
自費出版で一番難しいのは、他人が読むに値する文章が書けるかどうかです。
読めるかどうかは自分ではわかりません。編集者が必要です。

しかし新聞広告を出す版元は「担当編集=営業マン」で、
腕のある読み手かといえば未知数。
それよりも、地方で良心的にやってる出版社と時間をかけて本を作り、
世に問うほうが現実的ですよ。

たとえば、那珂書房。
http://www.it.sakura.ne.jp/~nakasyob/index2.htm