日本の春

大晦日だからってやることは変わらない。

ことし一年を振り返ると、三月の震災一色。価値観の変化が起きた。アラブの春は一党独裁政権の崩壊で、日本の震災以降の変化も形こそ違えど中身は一緒だ。だれかに押し付けられた価値観がいっきに崩れた。

アラブの春とちがい全員が変化したなら政権転覆なのだが、日本の春は個々人が変化したので目立たない。アラブより民主的な日本で民主革命がおきると共通の敵は政権ではなく敵は見えない空気で、自分の中に敵がいたりする。だから、どこかにいる敵を倒すのではなく、敵を倒した人がすこしずつ増えて、まわりの空気がじわじわと社会ごとかわるのであろう。

変化がなにかと尋ねられるとすぐには答えられない。まずは知らないところで勝手に負けた経済戦争の兵隊がこれから増えるんだ。一度負けると這い上がれない。エコカーとエコポイントで補助した金でつくったタイの工場が例の洪水で水の泡になったのが、わかりやすいグラフとマンガで書いてあって、それをみての感想が変わる時期なのだとおもう。一度変わると次回の補助金がなくなる。

産業の種類に限らず、補助金をいれだすとどこもダメなんだなあ。こないだのあれは真綿で首を締めながら延命治療をしてるように見えた。イノベーションを潰しといて腐りかけの蜜柑を冷蔵庫で保存するような非合理なことはやめようぜ。中国の拷問かって。