プラスドライバーの修理

先日古道具屋にて入手した軸の曲がったドライバーを修理しました。軸の根本が何度か曲げ直した跡があります。万力に挟んでおおよそまっすぐにしました。緩い曲がりがあるので、アンビルの上で軸を叩きます。叩く回数でどの程度曲がるかは感覚として身についています。叩くべき場所を狙ってハンマーを打ち下ろします。

どうにか見た目でまっすぐになりました。定規を当てて曲がり具合を確認します。握りと軸を持ってぐるぐる回すとどうも把手の軸とドライバーの軸がずれているようです。いちどまっすぐにしましたが軸の取り付け位置近くをハンマーで叩いて補正します。何度か修正しグリップの軸と金属棒の軸をあわせました。

最後に先端をヤスリで研いで油を回します。グラインダーで研いだよっつの溝はわずかにえぐられています。ヤスリで磨くと先端と軸の削りはじめの部分が銀色に光ります。良く油をまわしたあとぼろ布でぬぐって修理は終了です。きまぐれに持ち手を紙ヤスリで削ってみると、汚れの下から白い木の肌がでてきました。ふと、普段使っているノーブランドの太いプラスドライバーと比べてみると握りの太さも削り方も似ていました。

ドライバーは行き着いた形をしていますし、作る工具の制約から似た形になるでしょう。それにしては良く似ています。普段愛用しているそのドライバーに感触が近かったので気になって買ってしまったのかもしれません。

柄は15センチとふつうのボールペン一本分ほどの長さがあるので、多少軸が歪んでいても長さのおかげでズレは誤差のうちに収まるはずです。ためしに工具台に埋めていた木ネジをまわしたらキレイに回りました。