マモー編の緊張感はどこから来るのか

いいものと悪い物の差はどこにあるのが考えていました。

写真の善し悪しは、やっぱりあんまり分かりません。映画の善し悪しは観ておもしろいかどうか。「ルパンVSクローン」面白い。画面の緊張感が持続したまま話が進んでいく妙技に酔いしれました。

作画@wiki – 芝山努

画面の割り方が良いのか、シナリオなのか。ルパンの場合、音楽から役者までほぼ同じのため作品によって印象が変わります。

マモーの監督はのちに「ボトムズ」を作った人です。吉川監督が好きならボトムズを観てるはずなのですが私はいまひとつ、あの暗い話が好きになれません。

動画の善し悪しを決めるのはどこか。レイアウトかなと。

宮崎監督のカリオストロは赤毛のアンそのままです。赤毛のアンの一作目が公式の日本アニメーションが公開しています。

赤毛のアン 第1話「マシュウ・カスバート驚く」 – YouTube

カメラをどう使っているか考えながらみると、良くできてるなと思うばかり。

一方マモーのほうは活きが良い。リミテッドアニメに何が必要か。芝居をみせるためにどうすればよいのかがよく分かります。第二シリーズに慣れた子供の時に観たマモーは画面が全体的に暗いことと、物語の構成に緊張感があることで観るのが辛かったのですが、いま観ると面白い。

旧シリーズスタッフの大隅正秋版のテレビスペシャルと、マモーは画面の作り方が1970年代以前の映画の作り方に近いのかもしれません。観ている私は古いレイアウト手法の方が意図が分かるので印象に強く残ります。

反対に、最近のテレビスペシャルは枠としてルパンを使ってはいるものの、表現手法がいまの文法に準じているのでカットが記憶に残りません。たまに観るとどうしてそんなにカット数が多いのか意図が分からないので悩んでしまいます。

マモーを観ていて分かったこと。

ひとつのカットを考え抜いて丁寧に作るととても格好良い映像になること。動画の場合タイミングが大事。