削り出しグリップ

カメラ安定装置のグリップは丸パイプで使ってました。パイプなので手に馴染みません。負担が軽いときはどんな形でも平気ですが重くなると腕が痛くなります。

そこでグリップを木で削り出すことにしました。昭和の筆入れくらいの大きさの角材を使います。

角材を縦に使います。長さは25センチほどです。上の部分は水道のジョイントに差し込むので、直系3センチ、高さも3センチほどの円柱にします。グリップの部分は制約がありませんので自分の手に合わせて切り出します。

まずは大まかにノコギリで面取りします。最初に四角の角をななめに落として底面の断面八角にしました。

つぎに、角材を立てて横からみて、ピストルの把手の様な形に切り出します。

親指の付け根の下に出来る空間が埋まるように三角形を作ります。ちょうどモーゼルHSCのグリップに近くなりました。親指と人差し指の当たる場所に木の節があるので削るのに苦労しました。材料が豊富ならこんな節のある部材を使いませんが、幅のある端材が無かったので節は我慢して削ることにします。

色を塗ることもなく完成しました。グリップは差し込み式です。ネジで固定せず、向きを適時回転させて最適な角度を得ます。パイプのときは四本の指の付け根で太い丸パイプを握っていたので負担がかかりましたが、今度は大丈夫のようです。

モーゼルHSC風のグリップに変更することで、前に倒れる力を親指の付け根で押さえることができます。ヒジの上の筋が痛くなったのですが、グリップを変えることで保持する角度が自然になったのかもしれません。腕にかかる負担がだいぶ楽になりました。