台風と高い波

大洗は波の力は強いので、少し荒れると遊んでいる気分が吹き飛ぶことがあります。波は何回かに1度大きくなります。ふだん1.5メートルくらいの波のときに、一番高い波が2.0メートルほどになります。2.0メートルの波というのが実感ないかもしれませんが、水の壁です。波の向こう側に行くには下をくぐることになります。シャチの浮き輪に乗って上を越えようとすると、だいたい振り落とされます。

若いころ台風のときを選んで泳ぎに行ってました。そんなときは普段お目にかかれない強力な波に翻弄されます。

波に縦に飲まれると海底にたたきつけられます。波が強すぎて上下が分らなくなります。横に巻かれるとグルグル回転します。そんな経験をしたので、気の弱い私はライフセーバーの居ない海は怖くて泳げません。

理想的な高波の気圧配置は、小笠原に台風があるとき。風の向きなのか、波の伝達の都合なのかときどきドカンと大きな波が来ます。高くて奥行きのある厚みのある波は力が強いので乗るのにもってこいです。

もうひとつは意外かもしれません。台風が日本海側にあるときも関東では強い波が起きます。そんな日はだいたい海からの風がすこし強くて天気は晴れていてぼやけるくらいに日差しが強くなります。そのときの大きな波は風の波なのでほどほど高く、力もあります。

台風があまりに近いときは波と風の向きが不一致で面白くありません。当たり前ですが高波に乗って泳ぐのは相当危険です。よい子は台風の日は家でごろごろしてましょう。