ポポロ

一眠りしたら風邪も良くなり本を読んでいます。しばらく積んでおいた登山の本から高山病の症状を読むと私のひいている風邪など児戯です。体にどんどん水が溜まり炎症を起こして突然死に至る恐ろしい病気です。1970年代はゴアテックスもマイクロフリースもありませんので混紡のヤッケで7000メートルを攻めています。登山の本が読みやすいのは日本の女流文学のような忸怩たる内面描写が少ないから。主人公の心の動きなんて知りたくありませんのでまだるっこしい小説は読みたくなくて、いつもドキュメンタリーやあっさりした冒険小説を読むことにしています。読んだことはないけれど、きっとハーレクインの対極にあるのが山の本ではなかろうか。

ポポロ

夜になってポポロ事件の話がでてました。自治権のある大学構内に公安警察が潜入したら、学生に常人逮捕されてました。京大ポポロ事件だそうです。ポポロ事件とは東大の演劇の最中に私服の刑事が捕まった事件です。大学の自治権に関わる問題です。ずいぶん前にその演劇を見ていた人の話を直接うかがったことがあります。劇の最中に客席が騒がしくなり、私服の刑事が連れて行かれたそうです。

いまのお客はきっとスレているので客弄りを仕込んだ演出だと勘違いして騒がないでしょう。捕まえた京大生が府警相手に民主主義だと息巻いていましたが、ことばがずれた学生がいまだにいることに感心しました。それと京都府警がSNSのLINEをつかって現場の警察官に情報を伝えていたことが21世紀だなとしみじみと感じ入ります。専用回線でもはないこと、サービスも市販のものを使っていることに脇の甘さがみえます。専用の端末があるって今年の警察24時で見たよ。

東京戦争 – Wikipedia
>後楽園競輪場の群集を巻き込んで武装蜂起をする
それは無理。民衆が蜂起するとおもうのは全くの幻想。頭のいいひとは民衆も頭が良いと思いこむ節があります。それに絶望して愚衆となじりますが、だいたい学生が蜂起しても、たまたま車券売り場のお客がのるわけがありません。のちに警視総監になって狙撃される国松氏が署長をしていたのが本富士警察署。東大のすぐちかくにあるので火炎瓶も飛んでくるのです。

三島由紀夫の市ヶ谷乱入も、自衛隊が同調してくれて武装蜂起を一緒にやってくれると勘違いしています。大戦に走るファシズムも似たような構造です。自分たちが頭のなかで考えた「よいこと」は、多少超法規的措置でもきっと認めてもらえるだろうという甘い見通しが散見されます。他人を信じているのが昭和維新の人たちの特徴です。平成日本のテロは仲間をもたず、ひとりで街で大暴れするのが特徴です。その裏には主義主張はありません。

コロコロポロン OP 「オリンポスのポロン」 良い画質版! – YouTube