原チャリは一人乗り

無免許運転の無保険の原付に車をぶつけられたプリウスのリアバンパーの修理費は一体だれが払うのでしょう。ちなみに運転手はもう黄泉の国。やっぱり遺族なのですかね。中学三年生なら受験生でしょうに。

水戸-ひたちなか地区の私立高校の試験日は今週1月15日から20日の間に詰め込んであります。後ろの子は重傷でも受験はするのでしょうか。それどころじゃないか。

事故の内容

約600メートル走ったところで、バイクが歩道に乗り上げて電柱にぶつかったという。
(読売 2015年01月11日 22時10分 http://www.yomiuri.co.jp/national/20150111-OYT1T50087.html)

約600メートル先で追い付き、停止を求めたが、バイクは歩道に乗り上げ電柱に衝突したという。
(時事通信 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201501/2015011100096&g=soc 2015/01/11-16:22)

「走ったところで」と書かれてしまうと、ミニバイクが勝手に走って単独で事故を起こしたように見えますが「追いついた」の一言が入るとだいぶ印象が変わります。後ろから来たパトカーが近くにいる状態で歩道の縁石に太い原付バイクの前輪を取られて電信柱に向ったと解釈できます。パトカーにはドライブレコーダーが付いていますから中の人がみて適正だったと言えば適正になります。ただ、メディアの伝え方というものはさじ加減でどうにでも印象が変えられるものだなと感心しました。

現場はどこか

ひたちなか市部田野(へたの)のあたりで追跡を受けて、ひたちなか市中根の住宅街で衝突事故を起こしています。原付の持ち主と後ろに乗っていた同乗者は別の中学に通う子だと聞きました。原付で友達を迎えに行って、遊びに行くとしたら勝田駅のほうでしょう。東は海しかありません。地元ひたちなか東警察署のパトカーはまずサイレンなしで追跡をはじめたみたいですから、部田野で原付に二人乗りでぶらぶらしているということは、後ろの人は那珂湊のどこかに住んでいて、原付の持ち主の子は勝田側の中学なのかもしれません。勝田と那珂湊でひたちなか市です。

昭和生まれの私が最初に使った携帯電話は友達に借りた本体10万円通話が1分100円のモトローラー社製でした。中学校をまたいで友達を作る機会はあまりないように思いますが、今の子はLINEなりで同じ趣味の子と繋がるきっかけがたくさんありそうです。携帯電話もモトローラーではないし通信費もタダみたいなものです。

現場までのルートを想像してみる

事故現場の位置から想像してみます。田んぼの中から虎塚古墳の横を抜ける道もありますが、私がパトカーのハンドルを握っていたと仮定すれば、虎塚古墳に上がる途中の坂で制止すると思うのです。原付の二人乗りでは満足な速度であの坂は登れません。田んぼのなかの直線で容易に追いつきます。

工業団地を抜けるアップダウンのある63号から中根に向うコースが有力です。63号も最後は結構な登りですから中根の交差点まで様子を見ていたパトカーが原付の信号無視を現認して追跡に移ったと考えられます。サイレンを鳴らす前に2.5キロほど走っているのは出来るだけ間合いを詰めて一気に安全に片を付けるつもりだったのかもしれないですね。

交差点でパトカーの追跡に気がついて泡を食って衝突した場所までがだいたい600メートルくらいです。現場は1度下って上った緩い右カーブの頂上のやや手前です。対面の一車線の道路で、ハンドルを握る子がもし免許を持っていたならば直線で勝ち目がないのと諦めただろう場所です。そこは無免許ゆえの悲しさ。逃走を選んでしまったのです。

ミニバイクの性能限界は低い

これとは別に二人乗りを交通機動隊に見つかって逃げ回っている現場に出くわしたことがあります。後ろの一人をとりあえず置いて、ミニバイクだけ逃亡を図ってました。休みで動きのない住宅街に朝の7時に入られたら、幾ら優秀なパトカーでも追い切れなかったかもしれません。ただ、そんな逃走方法は大人のずるい考えでコドモの女子ちゅ学生には無理な相談です。

もともとミニバイクこと原付自転車はその名前のとおり原動機付き自転車ですからオートバイやモーターサイクルとは一線を画します。車輪は小さく最低限の機能に絞り乗りやすさを追求したため乗り物としての性能は落ちます。太い小径タイヤで路面をとらえることはかろうじてできますけれど、フロントフォークのヘッド角は立ち気味でハンドルを切ってもそれほど曲がりません。車体を倒すにも二人乗りでは難しい相談です。速度がどのくらい出ていたのか分りませんが、あの場所は私が自転車に乗ったままなんとか登り切れる程度の坂ですから二ケツでも最大50キロくらいはでるのかもしれません。

あの場所を思い浮かべても、運転操作をミスするような道路ではないし曲がり角と勘違いしてハンドルを切るとも思えないしパトカーが併走して幅寄せなどするはずもなく、どうしてこんな悲しいことになったのかまったく原因がわかりません。まあ、原因は無免許の違法行為ですがいのちがけで償うこともなかろうに。