ドローン規制と押井映画

ドローンの一件はどうみてもわたしたちパトレイバー世代の犯行です。

ドローンを作っている人に話を聞いたときは、基盤がまずあって、ソフトウエアをネット上からダウンロードして本体は自分で作るという話でした。

たとえばドローンを規制する場合、機体を登録制にするのか、はたまた操縦を免許制にするのかまだぼんやりしています。

機体の製造所持を規制するのは可能でしょうか?部品としては汎用品ばかりです。モーターも羽も既製品。押さえるとするなら基盤でしょうか。基盤の規制は難しそうなので、実質無理。組み合わせて飛ばせる形になる寸前はただの部品ですから、捕まえるわけにはいきません。鉄パイプを銃刀法で立件するならそのへんのホームセンターはみんな有罪。

操縦者を免許制にすれば、解決するのでしょうか。おそらく、天下り団体「日本ドローン協会」ができてオシマイでしょう。窓口で「ドローン安全協会」にご協力下さいみたいな、下部組織ができてドローン協会から天下るにきまっているのです。

ここで問題になるのは道具ではなく使う人間で、使う人間の思想をたどっていくとどうみても映画パトレイバー2に行き当たります。
機動警察パトレイバー2 the Movie – 作品 – Yahoo!映画
パトレイバー2とは (パトレイバーツーとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
機動警察パトレイバー 2 the Movie – Wikipedia

ドローンにグリフォンとか名付けてはいけません。
グリフォンにちなんで、ドローンをガンメタ色に塗ってました。

犯人とおぼしき人のブログがいまも見られる状態にあります。ああいうのは規制しないのが不思議。どこかの施設に侵入するため鍵爪に縄をつけて登る練習をしてますが、建物の屋上部分のスレートは鉄筋が入っているわけでもなく単にモルタルでタイルを貼っただけです。鍵爪でタイルだけ剥がして落ちるかもしれないからあぶないよ。危険なことを顧みないのがテロリストなのでしょうけど。

捕まったときにローデシア風の迷彩を着用。ああいうのも地味にデジタル迷彩になっています。乗っているクルマは妙にカワイイ。原付をのせて福島を走ったみたいですが、ああいうときはモンキーやゴリラなど小型の原付が向いています。よく、海沿いの、入って良いのか悪いのか分からない堤防で釣りをしているオジサマたちは、普通自動車のトランクにモンキーや折りたたみ自転車を積んでいます。

最終的に原子炉を止めたかったみたいですけど、思想はたぶんそこまでで止ります。押井守監督の映画が「革命」の話はするけれど「新しい未来」にたどりつかないように、じゃあ、テロ側のオチというものが何かは考えていないでしょう。

機動隊に石を投げていた世代と、それを見ていた高校生ベ平連の世代には違いがあります。学生運動で暴れてすっきりした世代。これが全共闘。高校生ベ平連は上の世代のお祭りをみて僕らもやってみようと思ったらいつの間にか運動が終わっててしまって目の前に踏み跡だけが残った不完全燃焼の世代。

石をなげたら世界が変ると考えている、たとえば宮崎駿の映画と、石をなげても世間は何も変らないぞと絶望する押井守の映画の違いとでも申しましょうか「ナウシカ」は最後に世の中が変る希望で終わったけれど、アニメの「パトレイバー2」も「スカイクロラ」も、明るい未来はみせてはくれません。

推測ですが、押井映画にカタルシスがないのは石投げの汗をかいて発散していないから。体を動かすのって大事。

押井守とは – はてなキーワード

革命をテーマにしたアニメってなんでしょう。私があんまり2000年からこっちのアニメに詳しくありませんが
少女革命ウテナとか、でもあれはバトルマンガに近い。国家転覆でいえばコードギアスか。

高校生の時にパトレイバー2(1993年)を見てしまったいまの40歳はドローンをグリフォンって呼びますけれど、次の世代は高校生のときにコードギアス(2006年)を観ていた世代になりますので13歳差があります。いまの27歳が13年後にドローンを白くぬってランスロットと呼んでみたり赤く塗って紅蓮弐式と呼ぶ未来はすぐそこ。

問題は、ガンメタカラーのグリフォンは世の中をひっくり返していませがランスロットはひっくり返している点が気にかかります。

COMPOSITE Ver.Ka ランスロット・アルビオン | 魂ウェブ