発動機

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発動機の調整中の方がいたので、お話を聞きました。もしかするとこの集合写真に収まっているかも。

発動機の歴史と構造のレクチャーがこなれていて、もう何度も繰り返した熟練の口上になっていました。燃料が灯油で、田んぼの水を汲上げるためのエンジン。昭和30年代から40年代にかけて革新的な製品がでたいきさつを知りました。

エンジンは農家が外して保管している場合と、ポンプ小屋でそのまま保存している、または野ざらしで結構現存しているそうです。動くメカは楽しいので見ていて飽きません。

その場で調整していたのは単気筒のエンジンで、音を聞くと時々多々良を踏むようにタイミングのズレがあります。素人考えですとどこかクランクの隙間なりクランク長がずれている?のかなと思いましたが、運転している様子をみると伝達側には問題がなく、ピストンの何かがおかしいのだそうです。

自動車のDOHC4気筒や水平対向エンジンとなるとなんだか分からなくなりますが、昭和の真ん中ぐらいの機械は構造が単純で動く理由が推測出来て親近感が沸きます。いまは中身が複雑すぎるのでなにがどうして動いているのか分かりません。たぶん、少しずつ途中の発展を見ている人ならば、いまのエンジンも仕組みが分かるのでしょう。

エンジンの部品が日本的でした。据え置き型のポンプ用のエンジンは重量の制約がないので各部が少々肉圧ですが、そこは律儀に角を丸くしたり材料を節約したりした跡が見られます。

形には理由があります。その理由が納得出来る物は観ていて楽しいです。