2015年に分かったことと分からないこと

分かったこと

226事件の前の日本軍内部の派閥がようやくわかりました。理解するのにすごく時間がかかった。

だって陸軍の軍人がいま居ないし。皇道派と統制派の区別が観念的でわからない。たとえとしては悪い例だけれど、アルカイダとタリバンの違いくらい分からないわけです。身近にいないし。全学連のヘルメットが色違いでようやく区別できるように、時代がかわって当事者でなくて、遠くからみていると組織という物はまったく見えてきません。

陸軍が蜂起したので陸軍に鎮圧させるのは難しいだろうということで、海軍陸戦隊を投入したのは理解出来ます。

わからないこと

いま分からないのは、大勝軒の分裂。直系の弟子と、別の系列の弟子が対立しているようです。ラーメン屋のしかも内部分裂に興味がないので理解出来ません。ちょうど高校生のときにわけのわからない数式を覚えるのと同じくらい苦痛。同様に関西の怖いおじさんの組織の分裂も意味分からず。大塚家具の骨肉の争いも理解出来ず。ラーメン食わないし、怖いオジサンに近づかないし家具買わないから。

あと分からないのは東芝の粉飾決算。なんとなく日本の家電業界はもたないだろうなと2000年のちょっと前から観ていましたが、崩れるときはこんなふうに崩れるのですね。大阪の湾岸地区にばかでかい工場を作りだしたときにサンヨーもシャープも東芝もこんなふうになるとは思いませんでした。東芝は別格で会計処理の不手際があって、そこが理解出来ない。例えるなら番頭さんが帳簿をごまかした話なのでしょう。極々簡潔に言うならね。

呉服屋の番頭さんが売れてない反物を売れたと帳簿につけて、その額や販売記録を付け替えて儲かっているように見せた。たぶんそんなことなのだ。大きな会社だからみんなエクセルが使えて計算は得意でMBAを持っている人も居るだろう会社なのに、帳簿という足し算と引き算の世界でしくじるのがえらいふしぎ。

家電なんて欲しいひとがつくればいいから、もう日本が白物家電のを作る時代ではないんじゃないかな。

脱皮して次の形態に変るべきときに、まえの幼体のままでかくなろうとして失敗したような、そういうことなのだと無理やり理解しておきます。オートバイも日本でつくるといいものが出来るだろうけど、東南アジアでものすごくバイクの好きな青年がいまの生産技術と欲しいという熱意でつくれば日本製を越える物ができるはず。自動車もバイクももう良いんじゃないかなあ。次に違うのを作ればいいさ。

かといって飛行機を飛ばそうとすると納入時期がドンドン遅れて大変となる。三菱のMRJがそれです。あの飛行機のドアを映像でみたら微妙な複数の曲線で構成されていて、三菱の悪いクセがでてました。とかく凝る。飛行機なんて飛んでなんぼですから、ボンバルディアのように割りきって最小限の線で構成した方が作るのが簡単のはず。それをドアパネル1枚に凝るから、あんな形にしたら専用の治具を作って、加工して最後に計測器で計らないとなりません。三次元で曲げた曲線を組み合わせる利点よりも、あした飛行機が飛んだ方がうれしいのですが、世界の旅客会社の皆様におかれましては、五年先の納入で飛ぶかもしれないMRJを我慢して乗れるほど気が長いのでしょうか。たしかにMRJはかっこいいけど、頼んだ飛行機が届かないって戦争だったら制空権がなくなって全滅よ。