事故の概要
神戸市北区で設置中に鋼鉄の橋が墜落。この場所は川を越えるために橋が必要でした。
2016年6月22日追記
答え合わせ
横河ブリッジ、傾き把握後も工事続行 新名神の橋桁落下 :日本経済新聞
東側で支柱が傾いた影響で橋桁に回転する力が加わり、落下事故が起きたと結論付けた。〔共同〕
2016年4月29日追記
原因はこんなところでしょう。橋げたは120メートル。
橋桁事故、ジャッキ周辺不具合か 兵庫県警が現場検証 – 共同通信 47NEWS
橋が大きく落下したのは西側です。西側の門型吊り枠の北側、動画の奥左側に沈んでいた場合、橋は横すべりすると考えられます。
橋げたが鋼鉄製で120メートルもあれば2センチのひずみは見えないでしょう。(追記 本社はズレを知ってたってさ)
細かいことは置いといて、手前に75トンのオモリを乗せたらどうなるのか実験してみましょう。実験装置は家のパソコン部屋にあったものを使います。定規が橋げたです。橋にのせた75トンのオモリとして青いツボ押し棒を載せることとします。
傾いた定規に青い棒を載せると、定規には横方向の動きが生まれます。
動画では向こう側だけが動いています。現実には橋である定規がもっと重いため、重心である真ん中が支店となり、バトン回しの棒のように両端が動くはずです。実験動画では動いていない手前西側に噛ませたジャッキにも相当な力が加わると想像出来ますので、橋が横滑りして西側ジャッキを押して落した結果の事故と考えています。
2016年4月26日追記
橋の位置関係と図を追加しました。事故原因はまだわからんそうです。
以上追記おわり
橋はなぜ落ちたのか―設計の失敗学 (朝日選書 (686))
【神戸橋桁落下】「橋桁落下は想定外」 専門家らの原因究明本格化(2/2ページ) – 産経WEST
セッティングビームの設置中に事故が起きたことがわかりました。
セッティングビームは重量75トン。釣り上げに使う部材です。120メートルの橋げたの上に、75トンの重量物を追加するなら当然土台に固定するはず。
120メートルの橋げたなら重量は1000トン程度。東側をワイヤーで上げ、4点支持の西側に75トンの重量を積むことになります。
現場でどう見ても動かないだろうって橋を見ていると、もしかすると危険を感じないのかもしれませんが、気の弱い素人としましては、重量物を乗せるなら、東西とも土台を固定したい。
事故の原因は一体なんだ
75トンを75キロとするならばおよそ1000トンの足場は1000キロです。
乗用車の前をワイヤーで吊って、左右の後輪を車載の簡易ジャッキでそれぞれ持ち上げたと想像してください。75キロの人がジャッキアップしたリアハッチの上ににゆっくりと乗っかります。

どうかしてますよね?
新名神の完成予定時期がリスクを負うほど切羽詰まっていたのでしょうか。工事の方法としては正しいのかもしれませんけれど、正しい仕事のやり方だったのでしょうか。
いちおう慣性の法則が効くのと、120メートルの長さがありますから橋げたの長い向きには動かない。しかし、細い棒ですから横方向にはねじれやすい。土台が崩れる可能性より、追加したセッティングビームの置き方が悪く橋がねじれたのではないかと推測しています。
あくまで推測です。
国道176号を止めずに工事をすすめる省エネ工法に見えます。
一般的な工法だそうです。
以上追記。以下当日の情報から推測した内容です。内容をそのままに、読みやすくするため言葉をいくらか直してあります。
第二名神の工事現場、橋が落ちたって UT@三田のうめさん
川を越えた橋げたを下ろす途中に起きた事故です。
緑の仮枠背後にあるクレーンの釣り荷重はせいぜい2-3百トン。とても橋自体を吊れる機械ではありません。クレーンは仮枠の設置に使います。
- 仮枠から下ろしている途中で脱落した
- 仮の土台に置いて落ちた
いずれかでしょう。仮枠の動滑車は左右対称のまま手前に傾いています。赤い土台の片側が墜落していますから、墜落で土台にあたり崩れたのでしょう。傾いているので動滑車でブレーキを掛けている途中に落したように考えられます。
土台側の不備で崩れた場合考えられます原因は土台です。仮置きのH綱は組み方を間違えると強度がでなくなります。
失敗事例 > 広島新交通システムの橋桁落下
事務とメガネ屋の悲劇。
新名神はベテラン作業員が不足する時代の工事とわかります。ベテランは引退し新人はなかなか職場にやってきませんから会社は人手に頼らない新しい工法と新しい素材を採用します。新工法と新素材は工期を短くしてくれますが、同時に現場の誰も経験なき作業でどこかに穴が生まれます。東北の復興工事に結構な数が取られていますから、居なくなった中から作業員を探します。
短絡マスコミ的まとめかたで、腑に落ちない部分もありますが
技術の継承と代替りの問題
同時に起きたのではないか。相変わらず企業協同体(JV)の多層構造と、現場の人員と本社のノリの違いが如実に表れています。
当日横河ブリッジで会見した35歳くらいの本社勤務はストライプのオシャレな仕立てのスーツで会見に臨んでいました。死人の出た事故の会見にはなかなか似つかわしくない衣装です。まあ、だれも死ぬと思って生きていませんけど。
「新名神」の着工も東北復興の工事が道半ば。並行して東京でオリンピックで工事がふえて、その上で新東名の開通工事です。全国規模で人の取り合いが起きています。どこか手薄になる場所もあるでしょう。事故現場で働く方々がどの程度の経験を積んでいたのか気になります。これで怪我をしたかたが外国籍であったり謎の新人なら悲劇です。
現場から・三井住友建設JV/新名神高速道路有馬川橋上部工20150824建設通信 ( その他ビジネス ) – 社会人(建設業社員)としての基礎知識 – Yahoo!ブログ
押出し架設PRC箱桁橋 | PRC構造 | 橋梁の新技術・新工法 | 技術情報 | 一般社団法人 プレストレスト・コンクリート建設業協会 (略称)PC建協
桁を作って、押してのばしてゆく方式。東側の工事で使われる方法です。工期が短くて済む
【PDF】PCN210.pdf
残念平成28年4月25日(月)の時点で消えています。
有馬川橋、メディアでは川を越える部分を平田橋表記もありますか
追記 「有馬川橋」になりました。
ずれたボルト穴の開け直しが原因、新名神の工事遅延 :日本経済新聞
連結部分のネジ穴があわなくて遅延。