カメラ用ベストの改良と肩の部品について

ベストの肩に当たる部品

ベストは前にY字の金具が付いて背面に金具ナシなのですが、今回わたくしの都合で背面にもY字の金物を取付けます。前後のY字を肩の部分で繋ぐ部品を作り始めました。肩の部品をダンボールで仮に作り、ためしに二時間ほどベストを着用したまま過ごします。

想像していたとおり、肩のダンボールは立体にしたときに力がうまくかかるように作ると体に馴染みます。多少動いたり、実際にカメラ、スレッド、サポートアームの負荷をかけたとき、背面のY字と肩の前後連結パーツを繋ぐ部分に大きな負荷がかかることがわかりました。ダンボールがそこだけぐしゃっとシワになります。

作ろうとしているのは、アンドロウルフで言うところの肩のとんがりです。マサルさんの金のパーツ。

あんなに縦に尖りませんけど。

仮縫い

アルミを切ってみようかなと材料を用意したけれど、なんとなく気が進みません。堅いアルミで作ると、運搬するときに邪魔です。ネジを使って分割するのは、手間です。アルミではないほかの材質を考えますと、ゴムが思いつきます。実際ダンボールで作って着用してみると、肩の部分は肩の丸みで保持されますので、アルミ必須でもなさそうです。ハードシェルを作るために、堅い材質を使うのは当然ですがゴムと肩の保持と張りで似た構造を作れるならばそれはそれ。ゴムにすることで分解せずにそのまま運べますし、首の近くなのでゴムのほうが安心感があります。おそらく、アルミで作ると弱い部分から破断しますから、触れると怪我するであろう破断面が怖い。ゴムも壊れるときは裂けてしまいますが、ゴムの破断面は怖くありません。五ミリ厚程度のゴムシートを買ってきて作ることにします。

腹巻き

腹巻きは、どうもステディカムパイロット、マーリン、いまはSOLO用のベストは正直腰周りの構造が貧弱で、どういうわけか樹脂の板とボルト頭が腹のほうを向いています。ベルクロとマジックテープで対応範囲は広く便利ですが、腹巻きは前部分にしかクッションがありません。あんまり納得出来ない構造なので、イギリスのアマゾンなんて前のパーツが逆についたままの商品写真を上げているくらいです。

本式のムービー撮影用の上位は完全に腹巻きが胴回り1周分あり、そのうえにカーボン、樹脂の外側シェルがついています。

Modding the EFP Vest – Vests – The Steadicam Forum

[FS: GEAR] Steadicam Ultra Vest
本式用のベストは前の部分にクッションが入り、肩の部品もsolo用は布ですがウルトラ用のは樹脂です。

もしかすると、肩周りを樹脂に置換えた方が早かったのかもしれない。ABSの5ミリ厚ぐらいの非常に融通の利かない板なので、たとえばウルトラのベストを手に入れたとしてあの形のまま運ぶことになり大変です。

夜に、ダンボールで腹巻きを作って体に合わせてみました。腹回り1周分をなんの変哲もない筒状に作り、中のウレタンの肉厚を変えて立体として体に合わせると、いまより使いやすくなるはずです。現状ダンボールは10センチ高なので、これを半分にしましょうか。理想は、十センチのなんでもない筒状の外側に鉄またはアルミの幅広板をつけること。

できればマジックテープは廃止。強度と可搬性を考えて、もうちょっと納得出来たら作ります。