気まぐれにハイキングにでかけました。
運転中、山に近づくと自転車多数。車体にゼッケン番号がついてます。
2022ハーフセンチュリーいばらき サイクリング大会開催!※エントリー9/17(日)まで – 奥久慈里山ヒルクライムルート
私には80キロも走れないので、参加を見送った大会です。知人が出てるのでどこかですれ違うかと思いましたけど会わず。
広い駐車場のある道の駅に到着。トレイルランニングのゴールが設置されてました。
一方私は、特に下調べもせずに現地について、標高300メートルもない低山へ向かいます。持ち物は、無限遠が出てないMFレンズ付きのカメラと、ウインドブレーカー、水。履き慣れた靴と、トートバックにカメラです。どう見ても場違い。
写真を取りながら山道を進むと、標識がでてきましたけど、どうみても登山道がありません。先かと行き過ぎ、戻っても見つからず。太い道を下りと、向こうから山おじさんが来ます。私と違ってリュックを背負い、山に手慣れた服装。
山オジ「こんにちは、この先に登山道の入口はありますか?」
私 「標識は有るんですけどねー。見つかりません。」
山おじさんと私は同じ物を探していました。すれ違ったまま私は登り返すのが嫌で、さらに降りてみます。
一キロほど下がった場所でネット検索をかけてみました。すると、さきほどの小さな崖の標識が正しくて、その横の斜面というより崖みたいな土の塊が登山道の入り口と判明。
時刻は午後1時半。暗くなる前に向こう側に降りられるだろうと登り始めます。なにせ標高は300メートルもないのです。
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登りはじめて少し後悔しました。斜面は40度くらいの坂です。一気にのぼります。左右は結構な斜面です。
私は登山などしませんので、足首まで覆わない、街歩き用の靴です。左肩にはトートバック。右肩にカメラ。両手が空くように、胸の前で細紐を使い、トートの持ち手とカメラの吊り紐を左右をつなぎます。なぜリュックにしなかったのか。後悔2つ目。
単独行なのでゆっくり歩きます。紅葉は始まったばかり。左右はおそらく私有地で植林された杉林が続きます。分かれ道がいくつかありますが、踏み跡があるので迷わずに進むのでした。
誰にも会わず、景色も変わらず。楽しいような、辛いような。
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三ヶ所ほどの分岐を経て、迷うことなく山頂到着。いまだ落葉に至らず遠景望めず。
午後三時。山頂でうろうろしていると数分後突然風向きが変わり、葉っぱが落ちてきます。
この時点でまだ私は登ってきた西側に戻らず、東側先に降り口があると妄想しておりました。東側に降りて舗装路に続くのだと、まるで根拠がないのに甘く考えておったのです。しかし現実は辛く、山頂から500メートルほどすすむと踏み跡が途絶えます。
日没が五時として、四時半までには迷わずに降りたい。そうなると、今来た道を戻るしかありません。風に吹かれて汗が引いて寒くなります。
ウインドブレーカーを着て、トートバックとカメラのストラップを細紐で縛り直して、その辺の棒を2本拾ってストック代わりにし、靴紐を締めました。
日が傾き、怖くなったので水平の稜線部分は加速して進みます。絶対やらないジョギングです。あまりにやらないものですから、ジョギング中に木の根に足をとられ一度転びました。こんな低山で怪我するわけにはいきません。
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急斜面に下りると風の当たり方が変わったのか無風に。いささか上着の中が蒸れてきたので、いちど立ち止まってウインドブレーカーを脱いでトートバッグに仕舞います。
降りながら、変わった形の木や、シダの群生の姿を無意識に暗記してることに気が付きました。
常日頃、遠くの山の稜線や雑木林の際の形を暗記してて、映像でみて見でどこか言い当てることが出来るます。地上では普段なんの役に立つかわかりません。山歩きのときに必要な能力なのかもしれません。山や木々の特徴を覚えていられれば、安心して縄張りを増やせます。木の形を暗記するのは、狩猟採集の頃、いや、もっとずっと前の二足歩行をする前にご先祖が身につけた能力なのかもしれない。
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転んですぐに杉のストックは投げ捨てて、身軽におります。下りは落ち葉で滑るので、急斜面は慎重に移動しましたけど、登ったときの半分の時間で降りられました。
景色がどうなるか見たいので、山頂の葉が落ちた頃もう一度登りたくなりました。
トレイルランニングをする人は、以前見た映像を通していくばくかの親しみを覚えます。しかし、自分で山を登って苦労してみると、急斜面を飛ぶように走り上がるあの人達はどうかしてるなと思うのでした。