自作の面倒くさいとこ

スタビライザーをつくろうと、まずは弓形マーリンを目指すがちょっと待て。
それはきっと上下左右の調整ができないぞ?揺れが止まらないぞ。
禁じ手だと思っていた方法で変則スレッドとボールジンバルに落ち着いたけど。
自作はマーリンのほうが大変だった。

最初に前後左右に動くカメラステージを使うべきだね。
市販のマーリンを買うと幸せは手の届くところにあるよ。
ちょっと長いんであとで推敲予定です。とりあえず今考えてることを書いておきます。

一言でいえば自作の道は茨の道

その最たるは自作機に上下の長さを変える仕組みがつかないこと。
めんどうくさいから付けながち。
上下は最重要。ほかは何とかなるがここを省略すると最後落ち着かない。
揺れなくなるかどうかは上下長調整メカの有無で決まるといっても言い過ぎではないだろう。

マーリンなら、弓の開き具合を調整する部品。
スレッドなら軸の長さを調整する部品。
下のウエイトが移動できる部品があれば代用できるだろう。

ワッシャーだけでは最終的なバランスが取りきれない。
ある程度まではワッシャーで近寄れる。
「できる」といえばできるのだがそれは調整が上手でないとできない。
最終調整はワッシャーの増減では足りずネジ一巻の世界。

Folding steadycam 簡易アームレスト – YouTube
フォールディング弓タイプをつくってみて分かった。
張り付けるとカクカクするので、なるべくこのリンク先で見ていただきたい。

動画の書き出し方を間違えて質がわるいがジンバル近くに本当に重心を入れるとこうなる。
調整部分を増やすと遠景がへばりつくようになる。
このモデルは、調整できる場所がまずカメラ下の前後移動。
弓の開き角度がネジで調整可能。
下のオモリは板の間でネジ上を移動可能。
開く軸の上にあるオモリは鉛の楕円形で、ひねると左右のバランスが変えられる。
カメラ下パイプ後端にネジとワッシャーでダンベル型のウエイトがありここでも左右のバランスがとれる。
とまあ、調整可能部品だらけ。だから重量が1.3キロと、私の機体としては重い。

復活大洗リゾートアウトレットモール – YouTube
こちらも。弓を大型化したので、遠景がねばっとしている。しかし、装置自体の前後左右調整があまいので、ロールと横ぶれが目立つ。階段の部分が安定しているように見えるのは、装置の釣り合い調整が下を重めに決めたためでたまたまあの瞬間だけジンバルに重心が来たのだろう。全体として揺れ方がダメである。補正ができるうちはある程度安定し、気が抜けるとガタガタになる。

指で軽く触れる程度で歩けないと、安定した機体とは言えない。

ユニバーサルジョイント(UJ)は軽い癖がある。調整時振り回したときバランスがちょっとだけ変わることがある。主にグリップと上軸のベアリングの偏りが原因だ。軸やジョイントの隙間はほとんど影響しないが、ベアリングで支える二つの軸がわずかに偏心していると歩いたときに画面に影響する。ユニバーサルジョイントの爪同士が触れるわずかな抵抗でも傾く。

それに対してボールはズレが小さい。下を重くして、歩きや保持で工夫して歩くときはユニバーサルジョイントが有利だった。重心をジョイント内に乗せられるようになると、UJもボールも、ましてや釘とすら差がなくなる。
Cheep needle gimbal and universal-joint, ball transfer. – YouTube
重心さえ調整できれば機構は関係ない。

三次元で調整が済んだ装置なら、三方向に綺麗に同じ回転で抵抗が生まれるボールトランスファーのほうが有利だ。ベアリングを三方向に入れてもおなじ抵抗にはならない。どうしても中心の太い軸の抵抗がおおきくなる。水平面は同じ径のベアリングで支え、縦を同じ抵抗になるようベアリングの玉のサイズやグレードで調整すれば出きると思うが、だってそれボールなら気にしなくていいんだ。

重心が調整できたら次はダイナミックバランスの調整。

ダイナミックバランスは動かさないとずれが見えないので、スレッド式なら一回転まわせるフォーク式の一般的なジンバルが最適である。私がつくった変則スレッドでは回転ができないので、ズレがどこにあるのか見つけにくい。そこは慣れの問題で振り回して、なるべく元の静止位置に戻るように調整してます。ただ、厳密にシンメトリーでなくても平気。たぶんでかいから。完全なシンメトリーにすれば、斜め前に移動しながら斜めにパンとチルトを同時にかけても安定するのでしょうけれど、その向きで止まろうとする力が十分に働くなら、動的な、完全な三次元のシンメトリーバランスでなくとも安定してます。

横に倒した際に綺麗に真横から復元しなくても平気。ただ、真横に綺麗に復元できたほうが、画面は安定する。