南方戦線は物量の米軍に職人技で挑んで失敗

嫌でも英語を読んでます。日本語で速読のテクニックが使えるので、そのまま英語に使うことができました。それで、結果わかったこと。

日本海軍の航空戦闘能力は高かったこと。米軍のパイロット養成は促成栽培的であること。日本軍はニューギニア戦線でやたら戦果をあげていたのですが、米軍が三倍くらいの操縦士を要請してぶつけてきました。技量だけなら日本軍も負けなかったのですが、敗退するころには飛行機が現地まで届かなきゃ勝てないわけで。

HyperWar: Army Air Forces in WWII: Vol. IV
練度の高低に関わらず、とにかく量で圧倒して戦う攻めに見えます。日本の戦記ものですと、パイロットの手記として戦争かでてくるのですが、このサイトはずっと個人ではなく組織の動きと物量と作戦の推移が書いてあって人の顔が見えてきません。組織としての米軍の動きがみえるのでとても不気味です。トラクターとか飛行機用のクレーンとか、日本軍にはない便利グッズが多すぎです。

物量と新米パイロットをどんどんつぎ込んでいくうちに、日本軍のパイロットは疲弊し、飛行機が届かなくなり最後負けてしまうのです。あんまり頭はよくないけれど、物量で押してきた米軍。職人技と根性で立ち向かってはみたものの、物資不足で負けた印象です。パイロットの技量は高かったのですから、運用を間違えなければ航空戦だけなら勝てたのかもしれません。ただし、落ちたパイロットは放置するようでは人員は減る一方。レーダーがなくて無線がしょぼくて、ナビゲーションでミスを起こしたら自分で海に突っ込んで自決墜落しなきゃいけないような我が軍の人員運用では勝てるものも勝てません。