お盆休みに観た

お盆は墓参りに行ったくらいで、たいしたことをしていません。

普段からぼんやりしているのに輪をかけてぼーっとしていましたところ、霊園でふいに友達に遭いました。すぐには気がつかず1度地面に目を落として頭が映像を処理した上で2秒かかって友達だと分りました。霊園に行くときは考え事をしているので普段より警戒心がなくなります。

彼の娘がアンパンマングッズを持っていたので、1度もしたことない戸田恵子の物マネをしてみようかとも考えましたが、似ていない上に全くオチが思いつかなかったのでやめました。子供に好かれようと子供に受けそうなことはしないことにしています。私自身が自称子供好きの大人が嫌いでしたので、リアル子供に会うと引いた布陣で立ち向かうことになります。

お盆休みは本当に何もしてなくて。見た映像作品で、これは良いなと思うのはJ.C.STAFF のアニメ。

それに新しいガンダム。
ガンダム Gのレコンギスタ

吉田健一キャラは顔つきのわずかな変化も表現してくるので、もうNHKの大河はアニメにすれば良いと思うのです。サンプルの10分の動画は連続物のAパートの前半だけですが、最初の5分で世界観の主となる工業と科学の進み具合をさらっと描いてます。狭い軌道エレベーターの中で登場人物の説明を済ませてしまうあのお爺さんの手腕をみるにつけ、NHKの大河は実写をやめてアニメにしたほうが良いとおもうのです。アニメ監督はみなあのお爺さんを越えようと右往左往していますが、理屈で負けているのでなかなか勝てません。

松竹つながりでいうと、あまりに見るテレビがなくて見た、「寅さんの休日」なかなか良かったです。この時代の日本映画はほとんどリアルタイムで観ていません。リアルタイムではリズムが遅くて観られませんでした。あと、人間にあまり興味がないので、人物描写を真ん中に置く映画はあまりみていません。火薬が爆発する映画を火薬の量の多い順に観ていました。歳を取った今となるとぜんぜん火薬を使わない「寅さん」がちょうど良くなります。すこしは人間ドラマも見られるようになりつつあります。

あらためて「寅さん」を見ると画面の作り方が丁寧です。ほとんど固定の三脚なのですが絵に躍動感を感じます。遊びで撮影する自分の映像は、撮影対象といっしょに動きながら撮影すれば映像に動きが付くはずと、なんの根拠もない実験をしてきましたが、実は三脚で撮影しても編集で動きはどうにでも付きます。今日見たのが43話で、名カメラマンが撮影した作品だそうです。
男はつらいよ 松竹 撮影
酒蔵見学検索

これはどうかと思う映像

良い物を見つけるには悪い物をみてその悪さに気がつくことが大切です。

そんな反面教師としては、最近の大河ドラマがあげられます。カメラワークの工夫で視点移動をしてリズムを作りたい意図は分りますけれど、あれはそんなに効果はないんです。シネマスコープとテレビでは横幅の違いがあり、横の狭いテレビでは視点を移動させたくなるのかもしれません。

意味を考えずに移動出来る機材をレンタルしたので移動してみたという映像が多くて落ち着きません。最近特に多いです。CG全盛になってからそういう映画ばかりになってしまいました。一体彼らは何をみてドラマを創りたくなったのでしょう?安易な移動映像を見るたびに役者がかわいそうになります。

あと、ちらっと観たのがこちら。
解説・あらすじ – インポッシブル – 作品 – Yahoo!映画
これは、つらくて見るのをやめました。自動車はあんなふうに水に浮きません。べつに今更これを観ようとは思いません。

ドキュメンタリードラマ「撃墜 3人のパイロット」撮影秘話
70年たって、みんな死んじゃったのでこの手のドラマが増えました。70年たたないと美化できないんです。好みかどうかで聴かれると空中戦は見たいけどドラマパートは要らない。

反戦色を出さないと上のゴーサインが出ず、予算もでないのでしょうけれど、相変わらずの戦中真っ暗史観なのがなんともいえません。今の視点でドラマを作るとオチは死んじゃってかわいそうしかありませんから、そういうのはもう昭和の朝の連続ドラマで飽きてます。

当時の日本人といまの日本人は別物ですからこの部分の差を勘定に入れないドラマを見ると違和感を感じます。

実録ものや当時の乗ってた人の手記は読みますけれどドラマにされるとその味付けがワンパターンなのであまり好みではありません。戦争に対する感覚がドラマを作る人と私の間に違いがあって、死んじゃって悲しいと思うドラマの作り手と、まあ、あれはアレだなと思う私の間には深くて大きな溝があります。軍属はそういうものです。