映画を見てない人のための風立ちぬ

昭和の初め頃まで結核はよくある病気でした。戦後から平成のいまでも体力の落ちた人は感染しています。疲れがちの芸能人にもちらほら患者がでています。昭和の昔なら死の病でしたがいまは恐ろしい病気ではありません。あらかた抵抗力の落ちた人が集まる老人施設や、健康とは縁遠い山谷のドヤなどには残っているでしょう。

「風立ちぬ」は映画館で見たけれどテレビ放送はパスしました。印象はぼんやりしていてもう一度みたいと思うものがありません。ぼそぼそ話す人が飛行機をつくって後半地味なロマンスをする地味なお話です。

声優を使わない主義といいつつ津嘉山正種をつかうところがおかしい。あと、なにを言いたいのか謎の映画です。美人は美人にそれなにる子はそれなりに。監督の女性観が如実に表れています。映画をみて感じるカタルシスのようなものはぜんぜんなくて、飛行機が好きで宮崎駿が好きならば新ルパン三世145話「死の翼アルバトロス」がお勧めです。

「風立ちぬ」の後半のよくわからないメロドラマバートはいらなくて、零戦の空中戦でもやれば良かったのです。堀辰雄が職人のオヤジの金で軽井沢の文士村に通った話とか。病気のお姉さんの話は必要なのですかね。