ルミネの続きが見たい

ルミネのコマーシャル

ルミネのコマーシャルフィルムが炎上しています。

公開されていたので見ました。撮影技術が面白いCFでした。映像の中身はこうです。男女が建物の入口に歩いてきます。

滑らかな動きなのでクレーンかな?とみていると階段をのぼりました。ここで、ステディカムだなと分ります。

階段で撮影すると機材の構造上カメラ位置が人物の頭の上になります。これがたとえば望遠を使った三脚固定撮影ならもうちょっとちがうカットになります。クレーンもカメラの下になにもないので低い位置から狙えます。カメラの位置がおもうより高いということは、ステディカムかブラシレスジンバル。ステディカムなら階段の登りの手前で体とカメラを入替えるローテーションをするのでブレるはず。その予兆すらないのは、きっとブラシレスジンバルだからでしょう。Movi?

映像の内容について

登場人物は三人。男メガネ上司。地味OL。ふたりが建物の中に入ると若い美人OLが登場。くるくる巻き髪を観た上司が「美人」を褒めます。

まあ、もうこの時点でいけ好かない。しかし、これはドラマですから。わかりやすく対立関係を作るための作為なので目くじらをたててはいけません。

上司とおぼしきメガネ男は地味OLに向って(地味な君と美人では)需要がちがうんだよ、「需要」がねと言い放つコマーシャルフィルムです。

ルミネは東日本の会社

ルミネ=ルミネ吉本=大阪=大映テレビ? との連想ゲームから、大阪ではやってはりまんの?と思わず聞きたくなりました。
ルミネ – Wikipedia
大阪のみなさま、失礼しました。ルミネはJR東日本の会社なのですね。

かわいくない女の子には需要がないから地味なお前は黙っていろ」って。

そりゃは怒りますよ。頭のいい人が作ると、観客の程度を読み違えることがよくあります。客を低くみて説明台詞にしたのが失敗。上司を戯画的に過剰に描いて美人にめろめろになるとか、美人OLの周りに薔薇の花をアニメで入れてくるくる回せば良かったのです。

あの映像のどこが問題なのかというと、逃げがないことです。あのタイプの男はごまんといます。そしていけ好かないのです。最後のカットも地味の子が笑顔を作る練習をするという、未来に対して努力を強いられる構図です。ついて回るのは努力しかない、しかしさしてかわいくない、そこには絶望しかないのです。

たとえば最後のカットで地味の子がテレビの中にいまファッションモデルで活躍しているかつての知りあいを見つけた場合。「マユミ先輩!」「どうして?」って台詞があれば、この地味の子はあとで先輩にあって女を磨くのだろうと期待ができます。それが笑顔の練習だけではたりないのです。

あのクオリティで作ったとのならばシナリオも練り込んだはずで、きっとあのままでは終わらず上司を見返す成長の物語になったはずです。しかし、だれかが不快だと声高にさけんだためもう2度と続編をみることができなくなりました。

勝手に続きを考えてみる

あの地味なOLがどう変身するのか。実家の天井裏で見つけた小太刀で上司を袈裟ギリにしましょう。でも直接的すぎて面白くないですね。休日にロシア旅行をしたときに習ったシステマ格闘術で上司を攻撃。

夜寝ていると観音様・・・いや、もうちょっとオシャレな神様がでてきて「君はスワロフスキーはお好きか?」と聞きます。女性にとってのスワロフスキーはキラキラクリスタルの装飾品ですが、同時に光学機器も作っています。

「それではコレを進ぜよう」といって、スコープ部分がスワロフスキー製のステアーAUGと予備弾倉を置いていってくれるのはどうでしょう。いや、それなら小太刀のほうがマシか。ちなみにステアーはフルセミ切替がセレクターレバーではなくトリガーの切り方次第なので、操作に慣れないと上司以外の人も巻き込んでしまうかもね。

自分のフロアに上がると会社のパーティで、そのとき建物をテロリストに占拠されるのはいかがでしょう。(ダイハード)

あとは、失っていた記憶が戻る。(ロングキスグッドナイト・ボーンシリーズ)

上司が撃たれてロボ化(ロボコップ)

本当は上司が見えているのは彼女だけみたいな。そんな映画がありましたね。

ビルが火事(タワーリングインフェルノ)

しかし、あの程度の物語のフリで文句をいわれるようでは、もう表現なんてできませんね。世の中すべての人に気を使うなんてできませんもの。