鬼目ナットの使い方

アルミニウムモデル 1号機
アルミニウムモデル 1号機

こんなものを作っています。 ヤジロベーにカメラを乗せて安定させる装置です。買うと高くて作ると面倒(笑)

最近のムービーカメラの半分くらいは「デジタル補正装置」や「手振れ補正装置」が入っています。それを原始的に「バランス」だけで実現する装置です。

【部品点数を減らす】
部品を減らす方向で作っています。木の台座を付けるかパイプに穴を開けてネジを直行させる、パイプを潰してアルミパイプに穴を開けてネジ留めなどがおもいつきます。

12ミリのパイプとM6の鬼目ナットを眺めていたら入りそうに見えたので、鬼目ナットを使うことにしました。

鬼目ナットは通常、木のブロックや板に打ち込んでネジを止める部品です。ナットより大きな下穴を開けてハンマーで打ち込んで使います。ネジこんで使うナットや、途中で止まるようにツバが付いたものなど、幾つか種類があります。

【アルミパイプと鬼目ナット】
通常、工場出作るときには専用のナットを使って溶接か簡単なプレスで実現するのでしょうけれど、こちとらただの日曜大工好きです。ホームセンターで買えるものでナントカします。

M6の鬼目ナットの爪を削ります
M6の鬼目ナットの爪を削ります

さすがにそのままでは入らないので加工します。直角三角形が付いているのでその部分を平らに削ってゆきます。

鬼目ナットを万力に固定し、鬼目の爪をおよそ7-8割削り落とします。軟鉄で柔らかいので簡単です。パイプとつきあわせながら大きさを合わせます。鬼目が少し大きいくらいで丁度良いでしょう。

私は差し込みやすく抜けにくくなるように、手前が盛り上がるように軽くテーパーを付けました。先端側をほんの少し細くしました。あんまり意味はありません。

鬼目ナットをアルミパイプに挿入
鬼目ナットをアルミパイプに挿入

あらかじめ曲げたパイプにたたき込みましょう・・・・・あぁ、ここまで来て気がついたのですが、曲げる前にパイプを立てて打ち込まないと苦労します。

曲げたパイプを握って、金属ハンマーで打ち込んでゆきます。パイプにするする入るようでは緩すぎ。叩いても入らないように見えたら大きすぎです。できあがったらバネ座金を介して本体と取り付けます。

以上、鬼目ナットのあまり正しくない使い方です。
これにより、カメラ安定装置の部品点数を減らすことができました。
部品を減らすと壊れる可能性が減って、構造が簡素化できます。
なにより作るのが簡単(!)

この方法、力のかかる部分には使えませんけどね。
振動とかには弱いでしょう。
きっと強度が足りないでしょう。
くっつける以外に使うにはそれなりの工夫が必要です。