山がきれい

理由を忘れたけれど、先月の私は今週休みを入れようと思った。

でも何か理由に出勤にした。

2月の私は3月の私が、きっとあらゆる情報から全体的に逃げたいと予見していたに違いない。情報に疲れてしまうことを知っていたのだろう。仕事をせざるをえないわたくしは、仕方ないので現実から逃れる厚い本を数冊買いました。積んで読んでます。今週はこのまま過ごそう。なるべく考えたくないことからは遠く離れてちがうことに集中します。

こういうとき小説を読む人がうらやましい。架空の世界に浸れます。私はせいぜいノンフィクションで、小説も何冊か積んでますが手が付かない。新選組が活躍する「壬生義士伝」は、単行本で読まず、文庫なら読むかと思って寝床に置きましたが、それきり。また、ソ連に潜入して戦闘機を奪う「ファイヤーフォックス」も、小説の世界に入るには時間が必要なので未着手。そうこうするうちにロシアの戦闘機に音声入力システムが載るというニュースが。ファイヤーフォックスは脳波入力でしたが、現実が架空小説を飛び越えはじめました。

小説を読まず、なにを読んでいるのかというと詩歌だったり登山やら極地探検の本です。

詩歌は万葉集が6-7割恋の歌らしい。新古今はわりと風景描写が多くて面白がってましたが、古今がやっぱり半分は恋歌なので訳をみてうーんと唸ってます。私が読みたいのは山の景色が綺麗だなとかそういうの。それがなにかの隠喩でもかまわないけれど、あの人がきませんとかそういうのはちょっと。

古典は、宮廷文学を嗜んでる恋に肯定的な古典が心底お好きな方の解説はしっとりしてます。

私はもっとドライな解説がほしい。

「ああ、あの人はこなかった」のではなくて「アイツなんでこないの?」くらいの解説にしてください。そういうのは読みます。

あと武将が不器用そうに読んだ山がきれいだなみたいなの。あったら教えてください。

やっぱり休みの日は寝てしまいます。

のっそり起きて新しいといっても古いカメラに習得中。ランチ2回かお弁当3つ分くらいのものを適当に購入。どこかで見たことがあるモデルだなとおもったら、7年前でしょうか友人と電気店に行って買わせたモデルと同じメーカー、同じデザインでした。裏面照射で、画素数充分のコンデジ。たしかそのとき横に並んでいたキヤノン、ニコン、リコーのなにかより三千円安くて当時オリンパスとカシオ派という異端だった私はメーカーにまったく頓着せずに三千円安い同等か高機能品の安い方をおすすめしたのでした。

その結果、カメラは大活躍。彼は商品写真を撮影して結構な金額を手にしたとさ。

3周ぐらい回ってやってきた古いコンデジは、もちろん彼の手元からではなくて、色もちがう。

別の部屋にあるから確かめないけど、1600万画素で結構なズーム付き。広角24スタートでF値が3.5から。手ブレ補正あり。ふだん明るいF2あたりを使うので、F3.5はくらいかなと思って北向きの部屋で写真を録ってみましたが、感度が上げられるので十分でした。動画を録っていたときはとにかく揺れないように揺れがごまかせるように広角を欲しがったものですが写真の間合いとなると私は50ミリが真ん中です。

仕様なのか起動するとストロボが毎回ポップアップして迷惑なのでセロテープで止めました。これで完成。パソコンのモニターで見てないけれど、横2000pxぐらいで撮ればネット用に十分です。ふつうに撮影できるので、私みたいな素人に一眼レフいらないのではないか?と思いました。

しかし、よく考えると、デジタル一眼レフと明るいレンズとたくさんの失敗を経験した身でコンデジを使うから失敗しにくいので、最初からコンデジだけ使っていたら写真の基本がわからないままずっと過ごしてきたことでしょう。あの頃は全然わからなくて、探究心も薄かった。そのあと融通の効かない古いデジタル一眼カメラで写真をとっていたら、なんだかずっと失敗ばかりするのです。ようやく、やっとなんとか形がつくようになりました。

いまは暗い場所ならシャッター速度はいくつで、不足なら感度をあげて、でも1000まで上げたくないよな、じゃあ絞りをあけましょうか、でも質感が出ないからまあF4かな、なんて計算をしてます。計算というか明るさのメーターを読んでます。ヒストグラムまで読むかと思ってましたが、そこまではせず。飽きてくると最後は面倒くさくなってプログラムオートで撮ってまあちょっと暗めにしておけば辻褄があうだろうなんて思うようになりました。ダイナミックレンジも気にしてますけど今日はテストだから別にいいや!てなものです。

先生、これか写真の基礎なのですね。

それにしてもカメラを習得するだけなのに人一倍時間がかってる。かかりすぎ。こういうところが昔からだめね。