深い意識

ひとりで思索する時間は必要だと思いませんか。

むかし、釣り仲間と「同級生は何をしているのかわからない。」と嘆いたことがあります。今翻訳するならば「同級生は思索をしないのではないか。」

意識の深い場所に降りてゆく操作は定期的に必要だと思います。私の場合、それは読書であったりひとりでいる時間を大量に取ることであり、またドライブのこともあります。

自転車もそのひとつ。意識のちょっと深い場所に降りるための遊び半分体力つくり半分くらいでサイクリングを楽しんでいます。そのため、一般的なサイクリストが楽しいだろう集団走行は気が散って楽しくない。自動車と並走する時間が長いと車の運転と同じになってしまうので周囲への警戒だけで疲れ果てるため、極力自転車専用道路を使うようにしてます。

そして、山が嫌い。水辺ばかり走ります。これは、たぶん運動を主とする人から見ると、つまらない行為に見えるかもしれませんが、ただ平らな場所をクルクルペダルを回して進んでいるとちいさなトランス状態になるので、そこが楽しいのです。単調であることは、それなりに必要。しかし先日の「いわき七浜サイクリング」は、せっかく誰かが作ってくれた既存のコースでしたが、後半飽きてたので、単調さにも加減は必要です。

飽きて途中で電車に乗って帰ろうと思ったのですが、線路はいわき湯本の山側をゆるく右カーブ、サイクリングコースはゆるい左カーブ。電車とサイクリングコースはともに30キロほどですがほぼ円の右と左に分かれており、いわきから北は交錯することがなくて、ちょうど真ん中の灯台付近で飽きた私は鉄道がはるか遠くにあると知り、漁港を越える坂で自転車を押しながら軽く途方に暮れていたのでありました。

線路に最短で近づくにはいわき平まで、小高い丘を越え公道を走らねばなりません。それが午後2時半くらい。

到底そんな余力はなくて、仕方なくそこから巻き返して北上して四ツ倉駅まで走ったのでありました。灯台から四ツ倉駅までが、これまた専用の海沿い自転車道路で追い風順光でして心に余裕があれば美しい風景なのに、すでに25kmも続くととっくに見飽きていたのでした。

走っている間は無意識の部分が働くのか、帰宅後いろいろと思うことがあり、読もうと思って読まなかった難しい本を取り寄せました。

すこし何かが進みました。

もう一度あそこを走るなら、冬は北風なので上から南下することにしましょう。寒くて行かないと思うけど。

ちなみにいわきのマリンタワーは大洗のそれと違って最上階の屋上がついてて人が登れます。超怖い。

四ツ倉から北は海岸沿いが整備されていないけれど、人口密度が低いので自転車ではしれないこともなさそうです。問題は原子力発電所に近づいて、そこから先に行けないこと。

浪江から仙台まで海沿いを走ってみたくはありますが、冬にやるものではないし、そこまで行くには二日がかりなのでためらっています。特急ででかけて、閖上のサイクリングセンターで泊まればいいのですけど。