9年で変化する読後感

映画監督、イラストレーター、文芸作家、劇作家など50人から「文章を書くコツ」を教わるアンソロジーを再読しました。1984年発行につき、知らない書き手が多くて最初に読んだ時の印象はほとんど覚えていません。例外として、田村隆一と沢木耕太郎は読めまして、昔からノンフィクションというのか翻訳文のような文体が好きだったので読めたみたい。他50名の、純文学的な、すこしウエットな文章は、目で追って頭に入らず。

本の裏に購入日を書いてました。
2014年の9月10日某書店にて。
2023年の9月6日に何度目かの再読。

2014年のときはふたりだけ読めたものが、2023年の今は、なんと50人全員の文章を楽しむことができました。

9年の間に、私の中でなにが変化したのでしょう。

ひとつは読解力増。50名の書き方が何を言いたいのか推測できました。裏を返せば、いまの今まで主旨が理解できなかったのです。

9年間、読解力を上げるための努力もしません。

ただ、SNSで素人の文章を読んでうんざりし、上手い文章を読み感心し、結果9年もかかりましたが、文章の質にすこしばかり目が効くようになりまして、50人のアンソロジーが良質に見えたのでした。