鬼目ナット

「鬼目」とは。鬼の目にも涙とは関係なく、インサートナットの意。

材木や素材に直接埋め込んで利用する「受けネジ」、雌ねじのことです。
「ネジ」を受けるリング状の部品を「ナット」と言うので「インサートナット」とも呼ばれます。差し込み受けネジとか差し込み雌ねじとは言わずに一般に「鬼目」で通じるとおもいます。

木工の場合は以下のような商品を利用します。

(AD)よく使う「インサートナット」

サイズは直径が5~8センチくらい。「M5」の用にサイズの前にMをつけて称します。

【使い方】
直接材木に穴を開けてねじ込みます。上記の写真で言うと底に当たる部分「鬼目ナット」の頭の部分に六角レンチ(アレンキー)の差し込み口かマイナスドライバーが入る溝がついています。スパナで回せるものもありますが、こちらはナットの頭が残ります。

材木の堅さによりますが、たいていの場合鬼目の羽ではなくパイプ部分の外径似合わせたネジをあらかじめあけ、その穴に押し込むように鬼目を押し込みます。

大抵の鬼目は柔らかい軟鉄で出来ているので、羽の部分が折れることがよくあります。椅子など負荷のかかる家具はどうしても壊れてしまいがち。

【利点】
説明がうまくできるかわかりませんが、たとえば木ネジを打ち込むと、木ネジ分の強度しか出ません。よく使うM8でも、たとえば木ネジの8ミリはどうにも強度が出ません。木が負けてしまうのです。これをM8の雌ねじで受けあげると、鬼目自体が直径10ミリほどありますので8ミリに比べて太くなります。太くなった分だけ強度が増します。

また、木ネジと違い、繰り返し脱着をしても穴が馬鹿になったり(大きくなったり)しません。高さを変えられる棚板や椅子の座面、テーブルの脚などに利用される部品です。