女子モーグル予選のカメラ

スタート位置のクレーンが気になりました。ふつうのクレーンでアームの途中にモニターがあります。先端のカメラはフォーク式の自由に首の回る雲台の上に載せられ、下方向に180度自由に俯角が撮れる優れものです。頭の部分にワイヤーを引っ張ってブリーで回すとして、フォーク部分の構造が女子モーグルの予選で見ただけでは構造がわかりません。

あそこまで滑らかに動くから手動のようにも見えます。乗ってるカメラ自体はゴープロくらいのユニットに見えます。おそらく放送用のヘッドマウントカメラかレンズユニットだけ外に出せるカメラなのでしょう。広角で選手の足下からクレーンアップしてそのまま選手をフォローしながら下向きに首を向けられる仕組みに興味が沸きました。

クレーンの後ろ側にカバーを掛けた結構ななにかがあるので、あそこにバッテリーを積んでクレーン頭の部分を電動で操作していると見るのが正解か。

普通の屋外程度ならプリーとベベルギアとユニバーサルジョイントを組み合わせると機械式で作れます。問題はカメラ自体の向きを変える方法で、雪の降る北斜面で濡れる可能性がありますから機械式が断然強いかというとそうでもなくて、電動と機械を上手く組み合わせて作ったロシアのテレビ局のオリジナルメカかもしれません。ロシアの人は鉄の加工は得意です。スキーのスタート位置の中継で気にして観ていただくと、手作り感満載の小型クレーンの頭ときどき写り込みます。

モーグルの第一エアと第二エアのセクションはカメラを併走させていました。あれはセッティングが微妙で、たぶんレールなんでしょうけどちょっとだけ揺れてます。観客の上を飛ぶのはワイヤーのフライングカムかなあと思います。応援団が釣り竿に旗をつけて振り回していたのでそのうちカメラをひっぱたくんじゃないかと心配になります。

スキーのほうは見てると雪が少なくて、堅そうでした。モーグルのコースってもっとふんわりした雪で滑っている間にコブの間が凹んでいくのですがソチの雪はぜんぜん掘れません。あれは音を聞いているだけで堅い。Hannah Kearneyハンナカーニーあたりは余裕で滑って、滑り終わったあとに後ろ向きに滑る様が自然でした。競技に関係ないちょっとした動作に格の違いを感じます。