大工さんの衰退とハウスメーカーを選ぶ理由

ボルトのアタマを薄くしたくて切断したら2時間かかりました。太いボルトなんか切るもんじゃありません。設計段階で稼働部の干渉までは分かりませんからできあがってから切る羽目になりました。もっと細いボルトにすりゃ良かった。あまりに作業が進まず、途中にお茶の休憩をいれました。

自分でお茶をいれて飲みながら、家を改築していたときのことを思い出しました。日本の建築は大工さんがやってきますが、その一方でハウスメーカーが人気なのは家の善し悪しをよりも、職人さんにお茶を出す手間が面倒くさいからじゃないのかと思いました。お茶だしは結構めんどくさいよ。

家の建設には長い期間がかかります。うちの近所で建ててるこぎれいな2階建ては、たしか去年の末くらいに着工してようやく建ったと思ったら床下のシロアリ対策の薬品散布で時間がかかって、いつまでだっても外壁を張らず雪の降った2月外装にも作業をしているのに壁は出来ず、吹きさらしのまま三ヶ月くらいかかってまだできてません。毎日職人が来てなにかしら作業はしているのに全然進まないのが不思議な現場です。

共働きでお茶だしなんぞしていたら身動きがとれません。そりゃ地元の大工さんを探すよりパナホームなり土屋ホームなり一条工務店なりで建てちゃいますね。パナホームのような工場のプレカットと組み立てまで済ませる工法なら、基礎が出来たあとはクレーンが入ってものの数日で建ちます。出張で出かけて帰ってくると家がたったり、いつも夜走る道路をたまに昼間走ってみたら、いつの間にか家が建っていて驚くことが良くあります。

むかしはプレハブなんかバカにしてたものですが、よく考えると現場で切って組み立てても、工場でブロックとして家の部品を組み立てても結果としてできあがるものにはそれほどの差は生まれません。画一化した今の家の造り方ならわざわざ部品を組み合わせてモノをつくるよりも、ユニットの組み合わせのほうが作るのは簡単でコストも安くなるでしょう。

思うに、ものつくりで問題になるのは人件費です。家を作るときは設計があって木材の選定、キザミと呼ばれる材木のプレカット、現地での組み立てが必要です。それぞれ専門の職人が呼ばれます。そんなの高いわけです。

コンクリートうっぱなしは嫌だけれど、材料を間違えなければもう自動で作っても良い時代ではないでしょうか。組み立ての繋ぎ目がボルトオンであっても、上手く作れば強度はでるし見栄えもそう変わらないはず。

自動車もいまのあの造り方は便宜上やっているだけで、人間が触れる部分に樹脂をつかったり部品の組み合わせになっているから高いのであって、あれが全部樹脂なら樹脂で作ってあっても問題はないのです。

巨大な3Dプリンタを使い一軒家を20時間で建ててしまう「Contour Crafting」 – GIGAZINE

いまはまだ昔取った杵柄で金属と樹脂の組み合わせのほうが合理的なモノが作れるので優位性があります。設計と、プリンタ側の能力の進歩は止められませんからどこかにブレイクポイントなり分水嶺があって、全自動で自動車が出てくるかもしれません。

首都高渋谷の火事のことを知って、職人の質が落ちていると思いました。ペンキはがし剤を作業用ランプにかけて出火するなんていままで聴いたことがありません。そもそも揮発性の液体を使う作業なのにペンキ剥がしがかかる場所にランプを置く不思議。作業員の動作を管理できないのか、リックが分からないのか、日本語が通じないのか分かりませんがとにかくもう、ペンキ塗りとか道路のアスファルト工事などという定型の作業はロボットに置換えれば良いと思うのです。

いつまでたっても重機で掘り返してアスファルトフィニッシャーで仕上げするなんてのはおかしい。自動車を運ぶトレーラーくらいのロボットを道路に置いて、自動で10メートルごとに作業していけばいいのに。原発の廃炉作業とか難しいことは、そりゃ、ロボでは追いつきませんけど幅の決まった道の改修なんてもうロボでやれば良いのですよ。





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