カメラはオモチャ

肉体が疲れたときに頭が冴えるときがあります。スキーの帰り道の本屋は楽しみでした。なるべく古本屋がよろしい。銀世界から帰ってきて地上に降りてみる背表紙は、ふだんよりありがたいものにみえます。

いまおもえば、よくもまあ、あんなオンボロ軽自動車で200キロを往復したものです。夜が白み始める前に自宅を抜け出して走り慣れた経路を通り、福島の雄大な自然を眺め、雪山を這い上がり板を身につけたら昼食までずっと滑りっぱなしでした。

あの快楽はほかに変えようもなく、またそのうち復活するかもしれませんが、今のところスキー場に行く面倒が先に立ちます。いまならもうちょっと長くて重い板がいいなあとは思いますが、あの10年の間にノリ比べて結局短いツインチップに落ち着いたことを思うと、経験則から導かれる結論には従うべき。

いまはカメラのレンズがそんな感じで、レンズ沼といっても水たまりみたいな浅いところをバシャバシャしているだけですが、30-80ミリくらいの、APS機換算で照準から3倍程度のズーム域の汎用レンズがいまは気に入って使っています。撮影をしないときはより広角が必要だと考えていましたが、実際に使って見ると私の切り取りたい世界は狭いのです。

ようやく手に馴染んだカメラは、いま道具として使い始めたばかりです。
いままではなんだったの?
うーん、オモチャ。物を作る道具というより、弄り回して面白いものは、オモチャ。





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