雨夜の品定め

親戚と、いったい何の話をすれば良いのだろう。
まったく思いつきません。野球でしょうか。幸い地元の土浦日大が勝ちました。
完封勝利です。完封って塁に出ないことのはず。
このくらいで許して貰えないでしょうか。名前の覚えられない親類はたいてい野球好き。

お盆です。親類が集まります。話題は親類の誰かの噂話に終始します。だれがどこの学校を出てどこで働いて、誰と結婚しているかが主な話題です。そんなとき我が親はどうしていたのでしょう。息子として心配になります。話題となるであろう「私」に、なんのネタがありません。さすがに仕事はしていますが、結婚する気も予定もないもので、親類の噂話の俎上に上がるようなステキな出来事はまずありません。

「源氏物語 第一部第2帖 「帚木」「雨夜の品定め」を読んで、光源氏と中将とその仲間が、女の品定めをする話を読みました。源氏物語って、もうすこし政治の話に寄ってくれたらまだ読めますけど、みなさん御存しでしたか?私は気が付きませんでしたが、どうも「源氏物語」というのは全般的に色恋の話ばかりみたいです。まだ平家物語のほうが読めたかもしれません。

現代語訳の人を変えれば読めるような気がします。いきなり橋本治ではなくて、林望版で読めばよかったかも。その前に「あさきゆめみし」から始めればよかったのかもしれませんが、どっちに転んでもザ★人文みたいな話しは苦手です。

そういえば、出先監督のアニメ版の「あさきゆめみし」があったはず。しかし、途中で何かが起きて「千年源氏」とかいうアニメになってました。当時これ見てない。私はまったくもって色恋の話はエンターテイメントになりません。

アニメ「源氏物語千年紀 Genji」公式サイト

両親が国語の教員で、身近に古典文学があってそれゆえ嫌いになったという村上春樹先生が手放せない51冊。たくさんあるだろう日本文學界の湿っぽい私小説を入れず、英米文学に全振りしてるのをみると、きっとこの人もお盆のときに家で居心地が悪かったろうなと思います。だいたい親戚の叔父さんの文体は湿っぽく声が大きくて疲れます。田舎の人はきっと広い所に住んでいるから声がでかいのです。

村上春樹が手放すことのできない私的読書一覧 | ブルータス| BRUTUS.jp

No.02『羊をめぐる冒険』村上春樹 石田衣良「小説家・石田衣良を育てた50冊」|HB ホーム社文芸図書WEBサイト

結局私は複雑な人間関係であるとか、情念のようなものは別に小説でも見たくないし、親戚どうしが盛り上がってもてんで興味が湧きません。

仕方ないので、土浦日大の選手リストでも見てみます。越境はしているけど、関東近県で揃えているのは好感がもてます。

よし、これで十分。あとはどうやって笑顔を維持するか。